「おはしを正しくもつ」「自分で歯を磨く」「整理整頓をする」「ありがとうを伝える」…など、小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを紹介した書籍『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』が発売された。
「小学校入学準備にぴったり」「生活の基本でありながら、これまでどう教えればいいのかわからなかったので助かる」「一生使える知識やマナーが学べる」など多くの口コミが寄せられている。
本書では、生活のきほんや言葉づかい、心の守り方、学校での過ごし方まで子どもたちの毎日に欠かせないテーマを幅広く網羅している。本記事では、その中から親が教えておくべきおやくそくを紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・佐藤里咲)
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話を最後まで聞いてくれない先輩
「職場の先輩とうまくいかなくて困ってるんです」
こんな話を大学のときの後輩から聞いた。
その後輩は、職場の先輩とあまりうまくいっていないらしい。
あるとき、その後輩が取引先とトラブルを起こしてしまったそうだ。
「先方から急ぎで修正依頼が来て、その対応をしていたんですが、途中で認識にズレが出てしまって……」
後輩は慎重に言葉を選びながら説明していた。
すると、隣にいたその先輩社員が途中で口を挟んだ。
「いや、それって要するに、確認不足だよね?」
後輩は、
「……確認不足というより、途中で仕様変更が入って……」
と続けようとした。
だが、その先輩はもう結論が見えた顔をしていて、こう言ったそうだ。
「でも、そこ先に確認しておけば防げたと思うんだよな」
話は、そこで終わった。
結局、その場では「確認を徹底しましょう」という形でまとまったそうだ。
だがその後輩はこう話していた。
「いや、確認してないわけじゃなかったんですけどね……」
話を聞くと、実際はかなり複雑だった。
相手先の担当者が途中で変わり、前任者と話が食い違っていた。
しかも急ぎ案件で、修正依頼も何度も追加されていた。
つまり問題は、“確認不足”だけではなかったのだ。
「うまく話を続けられない私も悪いのですが、最後まで話を聞いてもらえないと、伝えられないことも伝えられないですよね」
コミュニケーションでは、「話す力」と同じくらい、「最後まで聞く力」が大切だ。
だが、大人になっても、人の話を途中でまとめたり、「つまりこういうことでしょ?」と結論を急いでしまう人は少なくない。
逆に、周囲から好かれる人は、すぐにわかった気にならない。
相手の話を最後まで聞こうとする。
そして実は、この“最後まで聞く力”は、子どものうちに身につけておきたい力のひとつだ。
考えを最後までよく聞こう
小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを学べる本『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「友達の考えをよく聞こう」という項目がある。
『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用拡大画像表示
・ともだちの かんがえを よく きこう。
「そう おもうんだね」
・じぶんの かんがえを いおう。
「ぼくは こう おもうんだ」
・みんな それぞれ かんがえていることが ちがうよ。
・ちがう かんがえの ともだちも すてきだね。
「かんがえが ちがっても ともだちさ」
(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用)
人は、自分の話を最後まで聞いてもらえるだけで、「この人には話しやすい」と感じる。
だからこそ、誰からでも好かれる人は、“話す力”だけでなく、“最後まで聞く力”を持っている。
そして実は、この力は子どものうちから身につけておきたいものだ。
まず相手の考えを聞く。途中で決めつけない。
そうした積み重ねが、人との関わり方の土台になっていくのだ。









