「おはしを正しくもつ」「自分で歯を磨く」「整理整頓をする」「ありがとうを伝える」…など、小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを紹介した書籍『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』が発売された。
「小学校入学準備にぴったり」「生活の基本でありながら、これまでどう教えればいいのかわからなかったので助かる」「一生使える知識やマナーが学べる」など多くの口コミが寄せられている。
本書では、生活のきほんや言葉づかい、心の守り方、学校での過ごし方まで子どもたちの毎日に欠かせないテーマを幅広く網羅している。本記事では、その中から親が教えておくべきおやくそくを紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・佐藤里咲)
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東大に進学した子どもの親がしていたこと
小学校の先生を30年間している方と話す機会があった。
さまざまな子どもたちと関わってきて、多種多様なフィールドで活躍する卒業生を見てきたそうだ。
そのなかで、先生がこう言っていた。
「結局、“人の話をちゃんと聞ける子”って、どこに行っても強いんですよね」
その先生は、ある女の子が特に印象に残っているそうだ。
「どんなときでもね、人の話をよく聞けるんですよ。それに自分で話すのも上手。国語の読解力もだれよりも高かったですね」
その女の子のお母さんに家庭訪問でこう聞いたそうだ。
「◯◯さんは人の話を聞くのが本当に上手ですね。何か意識されていることはあるんですか?」
そう聞くと、その子のお母さんはこう答えたそうだ。
「毎朝、『帰ってきたら今日学校で楽しかったことを教えてね』と声をかけているんです」
一見、ただの親子の会話に見える。だが、この一言には大きな意味がある。
子どもは、「帰ったら話そう」と思うと、学校で起きたことを自然とよく見るようになり、周囲の人の話もよく聞くようになる。
先生がどんな話をしていたか。
友だちが何を言っていたか。
休み時間に何があったか。
ただぼんやり過ごすのではなく、「あとで話せること」を探しながら一日を過ごすようになるのだ。
つまり、この声かけは、子どもに「聞きなさい」と命令しているわけではない。
「聞きたくなる理由」をつくっているのだ。
その女の子はのちに東大に進学し、今では弁護士として働いているそうだ。
その先生はこう話していた。
「人の話をちゃんと聞けないと悩んでいる親は多いけど、まずは親から人の話を聞きたくなるような状況を作ってあげることが大切ですよ」
たしかにそうだ。
「人の話を聞いたら、よりコミュニケーションの幅が広がり、自分も楽しくなる」ということを子どもに実感させることが大切だろう。
人の話を聞く態度を身につけよう
小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを学べる本『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「人の話をよく聞こう」という項目がある。この項目を読めば、人の話を聞くときの基本的な態度が身につく。
『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用拡大画像表示
・はなす ひとの めを みよう。
・あいての はなしを きくときは うなずいて あげよう。
・はなしを きいたら へんじを しよう。
・あいてが どんな きもちか そうぞうしながら きこう。
(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用)
人の話を聞く力は、単なる“お行儀のよさ”ではない。
相手の気持ちを理解する力にもなるし、学ぶ力にもなる。
そして、大人になってからの人間関係にも大きく影響する。
だからこそ、「聞きなさい」と注意するだけではなく、
“聞きたくなる環境”をつくってあげることが大切なのだろう。









