「おはしを正しくもつ」「自分で歯を磨く」「整理整頓をする」「ありがとうを伝える」…など、小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを紹介した書籍『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』が発売された。
小学校入学準備にぴったり」「生活の基本でありながら、これまでどう教えればいいのかわからなかったので助かる」「一生使える知識やマナーが学べる」など多くの口コミが寄せられている。
本書では、生活のきほんや言葉づかい、心の守り方、学校での過ごし方まで子どもたちの毎日に欠かせないテーマを幅広く網羅している。本記事では、その中から親が教えておくべきおやくそくを紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・佐藤里咲)

「育ちがいい人」の親が、“自主性”より先に教えていた、たった1つのことPhoto: Adobe Stock

GW中の新幹線でのトラブル

「あのすみません、少しだけ静かにしてもらえませんか……?」

この一言を聞いたのは、GW中の新幹線でのことだ。
私は旅行に行くために、新幹線を利用していた。

そのなかで、小学1年生くらいの男の子がかなり大きな声で話していた。
「あと何分でつくー?」
「なんか食べたいー」

その男の子は、気づくと声を上げて車内を走り回り始めた。
だが、その親は特に注意しないままだった。

乗客内に「うるさいな……」という不穏な空気が流れ始めたころ、ある乗客がその親のもとに向かった。

「すみませんが、今日具合が悪くて。お子さんに少しだけ静かにしてもらえるようにいってもらえませんか……?」

その親は話しかけてきた乗客に「あっ」とだけ言い、子どもに「走っちゃだめよー」と言った。

もちろんそれだけでは子どもは落ち着かない。
結局、終点に着くまで子どもは騒いだままだった。

もちろん、その男の子にも騒いでしまう理由があったのかもしれない。
だが、新幹線の車内にはさまざまな状況の人がいる。
レジャー施設に向かうために楽しい気分の人、具合が悪く静かに過ごしたい人、不幸がありお葬式に向かう途中で悲しい気分の人。

「公共の場所では、まわりの人がどう感じるかをまず考える」
これは、勉強より先に、そして“自主性”より先に親が教えるべきことなのかもしれない。

みんなの場所ではルールを守ろう

小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを学べる本まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「みんなのばしょではルールをまもろう」という項目がある。

「育ちがいい人」の親が、“自主性”より先に教えていた、たった1つのこと『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用
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・なにかを みながら あるかない。
・びじゅつかんに かざられているものには かってに さわらない。
・えいがかんでは きめられた せきに すわる。
・じてんしゃは きめられた ばしょで のる。

(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用)

「自由にしていい」は大切だ。
だが、公共の場所では、“まわりの人がどう感じるか”まで考えられて初めて、本当の意味での自主性になる。

実際、“育ちがいい人”と言われる人ほど、特別なマナーを知っているわけではない。
ただ、「ここはみんなで使う場所だ」という感覚が自然と身についている。

その感覚は、子どもが勝手に覚えるものではない。
親が日常の中で、少しずつ教えていくものなのかもしれない。