300石から1万石へ~生涯の主・秀長との出会い
転機が訪れたのは天正11年頃。高虎は、豊臣秀吉の弟である豊臣秀長(当時は羽柴長秀)に仕えることになります。ここでようやく高虎は、自らが認める主君と出会ったのでした。
最初はわずか300石の身分でしたが、戦場での働きは目覚ましく、各地の攻略戦で武功を重ね、一気に加増を受けます。数年で石高は10倍以上に増え、ついには1万石の大名へと出世しました。
ただしその代償として、体は傷だらけ。指を失い、爪も欠けるなど、壮絶な戦歴を物語る姿だったと伝えられています。彼は技巧派というより、まさに「体で戦う武将」だったのです。
『豊臣兄弟!』第18回より。左から羽柴長秀(演:仲野太賀)、竹中半兵衛(演:菅田将暉)、羽柴秀吉(演:池松壮亮) (C)NHK
築城の才能が開花~家康を唸らせた独断の一手
高虎の真価が発揮されたのは、戦場だけではありません。彼は後に「築城の名手」と呼ばれるようになります。その片鱗が見えたのが、徳川家康のための屋敷建設でした。
本来は既存の設計図に従うだけの仕事でしたが、高虎は「防御に欠陥がある」と判断し、独断で設計を変更。しかも追加費用は自腹で負担します。この大胆な行動に対し、屋敷を訪れた徳川家康は怒るどころか、その覚悟と判断力を高く評価しました。
この出来事が、のちに高虎が徳川家に接近するきっかけになったとも言われています。






