川合章子
「戦国一の美女だった」から?浅井長政とお市の婚姻に見る戦国外交の冷酷な論理〈大河ドラマ「豊臣兄弟!」第12回〉
『豊臣兄弟!』第12回のタイトルは「「小谷(おだに)城の再会」。京都奉行に命じられた豊臣秀吉の様子や、浅井長政に嫁いだお市を訪ねに兄・織田信長がやってくる場面などが描かれていました。このとき、長政の父である浅井久政が、裏で信長に対して不穏な動きをしていました。そもそもなぜ、浅井長政はお市と結婚したのでしょうか。お市が戦国一の美女だったから?それとも……当時の浅井家が置かれていた複雑な状況を紐解くと、この婚姻の「本当の理由」が見えてきます。

主君を殺し、将軍を殺し、東大寺の大仏を焼いた…松永久秀は本当に「稀代の大悪人」だったのか〈大河ドラマ「豊臣兄弟!」第11回〉
。『豊臣兄弟!』第11回のタイトルは「本圀寺(ほんこくじ)の変」。本圀寺の変とは、将軍となった足利義昭(演:尾上右近)が、京都・本圀寺で三好三人衆に襲撃された事件です。またこの回では、織田信長(演:小栗旬)が、木下藤吉郎/豊臣秀吉(演:池松壮亮)&小一郎/豊臣秀長(演:仲野太賀)兄弟に対し、「堺の商人たちに、矢銭(軍事費)2万貫を納めさせるように」と命じていました。この時、堺の商人たちを兄弟に紹介していたキーマンが、大和を治める武将・松永久秀(演:竹中直人)です。松永久秀は戦国武将の中でも有名な梟雄(きょうゆう)、つまり卓越した能力を持ちながら目的のためなら手段を選ばず、平気で人を裏切る悪人として知られています。今回は史料を元に、彼の犯した「悪事」を検証します。松永久秀は本当に、「戦国時代屈指の大悪人」だったのでしょうか?

「名ばかり」なんてとんでもない!十数本の刀を畳に突き立てクーデターと戦った「剣豪将軍」とは〈大河ドラマ「豊臣兄弟!」第10回 〉
『豊臣兄弟!』第10回のタイトルは「信長上洛」。稲葉山城を岐阜城と改め、居城を移した織田信長(演:小栗旬)は、近江の浅井長政(演:中島歩)に妹の市(演:宮崎あおい)を嫁がせて同盟を結び、京都へのルートを確保します。そんな信長のところにやってきたのが、足利義昭(演:尾上右近)の使者、明智光秀(演:要潤)でした。光秀は「上洛して足利義昭を将軍に擁立してほしい」と信長に頼みます。足利義昭は「俗世と離れて一生を終えるつもりでいた」と語っていました。一度は仏門に身を捧げた義昭が再び将軍の座を目指すことになった裏には、彼の兄が巻き込まれた「永禄の変」というクーデターがあったのです。今回は義昭と信長が上洛する“ちょっと前”に何が起きたのかを解説します。

「ボスを裏切り織田信長についた」美濃三人衆とは何者だったのか?〈大河ドラマ「豊臣兄弟!」第9回〉
「美濃を獲れば天下は半ば手に入ったも同然」と言われた戦略の要地、美濃。その美濃を、織田信長はいかにして手に入れたのか?鍵を握ったのは、稲葉良通、安藤守就、氏家直元、「美濃三人衆」と呼ばれる三人の国人領主たちでした。『豊臣兄弟!』第9回で描かれた通り、斎藤龍興から織田信長についた彼らの行動は「裏切り」だったのか、それとも戦国を生き抜くための合理的選択だったのか?今回は、彼らの事情を読み解いていきましょう。

名軍師・竹中半兵衛の「稲葉山城事件」、奪った城をたった半年で主君に返した“美談”は真実か?〈大河ドラマ「豊臣兄弟!」第8回 〉
「豊臣兄弟!」第8回では、前回に続いて、秀吉・秀長兄弟の墨俣攻略が描かれました。「一夜城」の新解釈には驚きましたが、もう一つ、視聴者に強い印象を残したのが、軍師竹中半兵衛(演:菅田将暉)の登場シーン。若き日の竹中半兵衛といえば、たった16人で主君・斎藤龍興の本拠地である稲葉山城を奪い、すぐに主君に城を返すとしばらく表舞台から姿を消した……という「稲葉山城事件」が有名です。竹中半兵衛の美談として広く知られるエピソードですが、これは本当のことなのでしょうか?竹中半兵衛はそもそも美濃でどのような立場にあったのか、なぜ稲葉山城を占拠したのか。今回は、秀吉の軍師になる「前」の竹中半兵衛について、史料をひもといてみましょう。

秀吉の伝説「たった一夜で城を築いた」は本当なの?〈大河ドラマ「豊臣兄弟!」第7回〉
「豊臣兄弟!」第7回では、墨俣攻略が始まり、のちに秀吉の腹心の部下となる蜂須賀正勝が登場しました。「私が、城を築いてみせましょう!」美濃攻略に苦心する織田信長に、そう名乗り出た若き豊臣秀吉が、たった一晩のうちに難攻不落の城(砦)を完成させた……一夜にして城を築いたというこの「墨俣一夜城」は、秀吉が出世した原点として広く知られるエピソードですが、本当のことなのでしょうか?史料をひもといてみると、意外な事実が見えてきます。一夜城伝説の「生みの親」は、秀吉でも信長でもなく……。

「あれ、信長の弟って信行じゃないの?」豊臣兄弟!を見て不思議に思った人へ〈大河ドラマ「豊臣兄弟!」第6回〉
歴史はエンターテインメント!かしまし歴史チャンネルへようこそ。NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』第6話では、織田信長(演:小栗旬)の部屋を訪れた弟、信勝(演:中沢元紀)が斬られるシーンがありました。これを見て「あれ?信長の弟は信行じゃなかったっけ?」と不思議に思った人もいるのでは?また、ドラマを見ていただけでは、なぜこの兄弟が争っていたのか、事情がよく分からなかった人も多いのではと思います。今回は信長の弟の名について、そして信長・信勝兄弟が対立した理由を史料に沿って解説します。

「大沢を斬れ」信長の冷酷命令に秀吉が取った驚きの行動とは?〈大河ドラマ「豊臣兄弟!」第5回〉
歴史はエンターテインメント!かしまし歴史チャンネルへようこそ。大河ドラマ『豊臣兄弟!』第5話では、信長の“美濃攻略”が始まりました。秀吉・秀長兄弟は鵜沼城主・大沢次郎左衛門を調略します。ひげ面が印象的な大沢次郎左衛門(演:松尾諭)は、実在した人物なのか、それともドラマのフィクションなのか?そして、『太閤記』に描かれた、秀吉の「人たらし」エピソードとは。

「大雨の奇襲で信長が逆転勝利」は嘘だった?桶狭間の戦いの真実がわかる史料の名前〈大河ドラマ「豊臣兄弟!」第4回〉
歴史はエンターテインメント!かしまし歴史チャンネルへようこそ。「豊臣兄弟!」第4話で描かれたのは、織田信長が天下人への道を駆け上がるきっかけとなった、桶狭間の戦い。戦国史上最も有名な戦いといってもいいこの戦の名前を聞けば、「大雨に紛れた信長の奇襲」を思い浮かべる人が多いでしょう。しかし一次史料をひもとくと、どうやら実際には、まったく違う戦い方をしていたようなのです。

秀吉・秀長兄弟が「親の敵」と恨んだ男・城戸小左衛門は実在した?〈大河ドラマ「豊臣兄弟!」第3回〉
今年のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』主役は、豊臣秀吉(演:池松壮亮)の弟である、豊臣秀長(演:仲野太賀)。今回は大河ドラマの第3話に関連して、秀吉・秀長兄弟をいじめ、二人が「父の敵(かたき)」と恨んだ槍の名手、城戸小左衛門は実在した人物だったのか?について説明します。

織田信長の岩倉城攻め、守る城主は織田信賢…尾張の武将が「織田だらけ」の謎〈大河ドラマ「豊臣兄弟!」第2回〉
歴史はエンターテインメント!かしまし歴史チャンネルへようこそ。NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』に関する内容を解説する本連載。今年の大河ドラマの主役は、豊臣秀吉(演:池松壮亮)の弟である、豊臣秀長(演:仲野太賀)。本記事では大河ドラマの第2話に関連して、秀吉・秀長兄弟が仕えた戦国武将・織田信長が、なぜ同じ織田家が守る岩倉城を攻めたのかについて説明します。

豊臣秀吉と秀長、本当の父親の謎~歴史を動かした兄弟の知られざる出自とは?〈大河ドラマ「豊臣兄弟!」第1回〉
歴史はエンターテインメント!かしまし歴史チャンネルへようこそ。本連載ではこれから毎週、NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』に関する内容を解説していきます。今年の大河ドラマの主役は、豊臣秀吉(演:池松壮亮)の弟である、豊臣秀長(演:仲野太賀)。本記事では大河ドラマの第1話に関連して、秀吉・秀長兄弟の家庭環境、両親や姉妹はどんな人だったのか、史実に基づいて解説していきます。
