また、女性同士で比べても、正規職員・従業員の場合は全体に比べて、未婚が6.1ポイント、離別が4.4ポイント高くなっています。
結婚に対する考え方は多様化し、未婚が増えていることは男女ともに共通していますが、正社員の男女でシングルの割合に大きな差がある点は、注目すべきでしょう。要因としては、現在の50代の世代だと、結婚・出産した女性の大部分は退職し、その後パートなどで再就職するライフコースが主流でしたが、逆に、未婚のままだと正社員を続けることができ、経済的にも続ける必要があったと考えられます。
また、離別の割合が大きいのは、離婚した女性は自身で家計を支える必要があったため、正社員の職に再就職したり、正社員のまま就業継続したりしたケースが多かったと考えられます。このように、女性のライフコースは配偶関係と大きく関連しています。
正社員の男女差が
明白となる“子の有無”
配偶関係以上に正社員の男女で差が明白なのは、子を持つ割合です。21世紀職業財団の調査によると、50代正社員で子を持つ割合は、男性が71.2%に対して女性が46.8%と大きな差がありました。ちなみにこの割合は、未婚の人も分母に含まれます。
先ほど、現在の50代女性は結婚・出産後に退職する人が大部分だったと述べました。男性の育児参加が少なく、長時間労働が当然だった時代に、働く女性が出産し、家事と育児の大部分を担いながら、残業や出張、転勤を伴う正社員の働き方を続けることが、いかに難しかったかを、この数字が端的に示しています。
子を持つ割合の男女差は、定年後の家計にも関わってきます。子を持つ世帯では、子の独立を境に教育費が圧縮されますが、定年まで正社員として働き続けてきた女性の場合は、このような人の割合が小さいことになります。また老後、子に生活を支えてもらうという選択肢がなければ、高額な有料老人ホームの入居を検討し、貯蓄を取り崩せない方もいるでしょう。
そして、子の有無と育児経験は、定年後の「居場所」にも関わってきます。定年退職後、日々の居場所を「会社から地域へ」と移行できるかどうかは、現役時代から社外のネットワークを持っていたかどうかに左右されます。







