マンションと虫めがね写真はイメージです Photo:PIXTA

新築マンションが次々と分譲され、とりわけタワーマンションが街の景観を塗り替えていく時代です。しかし、私が執事として長年お仕えしてきた超富裕層の多くは、ピカピカの新築物件にはあまり食指が動きません。

彼らの家選びには、人気や価格、コストパフォーマンスとは全く異なる「ものさし」があるのです。(日本バトラー&コンシェルジュ代表取締役社長 新井直之)

超富裕層が人気の「新築タワマン」よりも
惹かれる物件の特徴とは?

 近年、都市部の不動産価格は上昇を続けてきました。特に、都心の新築マンション価格の高騰ぶりは顕著です。

 そうした状況の中で、「高値で人気の新築マンション」を買っているのは富裕層なのだろう、と想像する人も多いかもしれません。

 しかし、執事として超富裕層の方々の住まい探しに立ち会っていると、一般的な不動産選びの常識とはかけ離れた基準で物件を見ていることに、たびたび気づかされます。

 金融資産5億円を超える超富裕層といわれる方々の場合、それが立地の良い新築マンションや、人気のタワーマンションでないことも往々にしてあるのです。

 私が超富裕層の方々の住まい選びを間近で見てきた中で、多くの方に共通していた行動が一つあります。

 それは、「売り物件がほとんど出てこないマンションを、あえて狙う」というものです。

 普通に考えれば、いつでも買える物件のほうが便利です。ところが超富裕層は逆で、「住人がなかなか出ていかない=手放したくない物件」にこそ、価値を見いだします。

 あるお客様は、特定の低層マンションに空きが出るのを2年以上待ち続けていました。