「ついヤバいと言ってしまう」「自分の考えをうまく言葉にできない…」
言いたいことがないワケではないのに、うまく言葉にできない。あなたにも、そんな悩みはありませんか?
小学校から企業研修、さらには少年院まで、さまざまな現場で教えてきた小説家が教える、世界一やさしい「言語化」にまつわる授業。知ってしまえば、今は語彙力ゼロでも、話し下手でも、「自分の言葉」でちゃんと話せるようになれてしまう!
本記事では、子どもも読めて、大人に刺さる『小学生でもできる言語化』から、著者の田丸雅智氏にヒントをうかがった。(構成/ダイヤモンド社・秋岡敬子)

「本当に賢い人」が、決して「使わない言葉」とは?Photo: Adobe Stock

Q.人に対して、言わないようにしている言葉はありますか?

――ここ数年は、特に「言語化」ブ―ムです。『小学生でもできる言語化』では、「自分の言葉で話すことの重要性」と同時に、「言葉にして満足してしまう危険性」についても触れられています。ショ―トショ―ト作家でもある田丸さんは、普段言葉と向き合う機会が多いと思いますが、あえて言わないようにしている言葉などはありますか?

頭のいい人が使わない、意外な言葉

田丸雅智氏(以下、田丸):そうですねぇ……あくまで自分の場合の話ですが、最近、特に抵抗感が強くなっているのは、「やらせる」「させる」という言葉でしょうか。

 たとえば、子どもたちに何かを教える場面で「このワ―クをやらせる」「話を聞かせる」と言うようなことはあまり言いたくないなという感じです。

 もちろん、成長のためには子どもに半ば無理やりにでも「やらせる」ことが必要な場面はあると思っています。

 その上で、「やらせる」という言葉には、相手を下に見ているような、なんだか尊厳を踏みにじんでいるような響きを最近は感じてしまうことが少なくなくて……。

 だから僕は、できるだけ「やってもらう」「やってみない?」という言い方をすることが増えているような気がします。

使うことで「上の立場」になってしまうことも

――ほかにも何かありますか?

田丸:最近は、「対等」という言葉を自分で使うことにも少し違和感が出てきています。

 口にしたあとに、ちょっと心がざわつくようになってきていて……。

 相手に対して「対等に接する」と言うようなとき、自分が相手より上にいるような感覚がどこか含まれている気がするといいますか。

 だから最近は、「対等」に代わる表現がないかなとぼんやり思っています。

 今のところは「フラット」という横文字でふわっとさせることが多いですね。

 あまり気にしすぎるのもよくないなとは思っているのですが、今後も心と向き合いながら言葉を調整していけたらなとは思っています。

――使わない言葉を決めていたりするのは、田丸さんが自分の言葉で話そうとしているからですよね。他人にその考えを押し付けるわけでもなく、ただ自分の中で考えて言葉にしたり、しなかったりする。それも言語化力の1つと呼べる気がします!

(本記事は、田丸雅智著『小学生でもできる言語化』の著者インタビュ―です。)