人は、自分を助けてもらった恩を意外なほど覚えている生き物である。
「おはしを正しくもつ」「自分で歯を磨く」「整理整頓をする」「ありがとうを伝える」…など、小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを紹介した書籍『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』が発売された。
小学校入学準備にぴったり」「生活の基本でありながら、これまでどう教えればいいのかわからなかったので助かる」「一生使える知識やマナーが学べる」など多くの口コミが寄せられている。
本書では、生活のきほんや言葉づかい、心の守り方、学校での過ごし方まで子どもたちの毎日に欠かせないテーマを幅広く網羅している。本記事では、その中から親が教えておくべきおやくそくを紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

「将来、人から信頼されなくなる子ども」の口ぐせ・ワースト1Photo: Adobe Stock

「私には関係ない」という口グセ

「結局、信頼される人って、“自分ごと”にできる人なんですよね」

こんな話を、長年営業の仕事をしている知人から聞いた。その人はこれまで部下の指導も行なってきたが、
人から信頼される人には共通点があるという。

それは、困っている人を見たときに、「私には関係ないし」と考えないことだった。

あるとき、同じ部署に二人の若手社員がいたそうだ。
一人は、とても優秀で営業成績もとても良かった。
だが、他の人が困っていても、「それ、私の担当じゃないので」「私には関係ないですよね」と言って関わろうとしなかった。

一方、もう一人は違った。
自分の仕事ではなくても、「何か手伝えることありますか?」「大丈夫ですか?」と声をかけていたという。

最初は、前者のほうが効率よく働いているように見えた。
だが数年たつと、周囲から頼られるのは後者だった。

なぜなら、人は「能力がある人」だけでなく、「自分のことを気にかけてくれる人」を信頼するからだ。

仕事で困ったとき。新しい挑戦をするとき。大事な仕事を任せるとき。

周囲が思い出すのは、「あの人は助けてくれた」「あの人は気にかけてくれた」という記憶だった。

社会は、一人で生きていく場所ではない。

だからこそ、「私には関係ないし」という言葉を繰り返していると、知らないうちに人とのつながりを失っていく。

困っている人に手を差し伸べよう

小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを学べる本まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「ともだちをたすけよう」という項目がある。

「将来、人から信頼されなくなる子ども」の口ぐせ・ワースト1『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用
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・ものを なくした ともだちに 「いっしょに さがそうか?」と いおう。
・おもい にもつを もっていたら 「いっしょに もとうか?」と いおう。
・ともだちが ころんだら 「だいじょうぶ?」と きいて てを かそう。
・けしごむが ない ともだちに 「これ つかって いいよ」と いおう。

(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用)

信頼は、大きな実績で生まれるとは限らない。
むしろ、「大丈夫?」「手伝おうか?」という小さな気づかいの積み重ねによって育っていく。

だからこそ、子どものうちから身につけたいのは、「私には関係ないし」と線を引く習慣ではなく、困っている人に少しだけ手を差し伸べる習慣なのである。