「おはしを正しくもつ」「自分で歯を磨く」「整理整頓をする」「ありがとうを伝える」…など、小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを紹介した書籍『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』が発売された。
「小学校入学準備にぴったり」「生活の基本でありながら、これまでどう教えればいいのかわからなかったので助かる」「一生使える知識やマナーが学べる」など多くの口コミが寄せられている。
本書では、生活のきほんや言葉づかい、心の守り方、学校での過ごし方まで子どもたちの毎日に欠かせないテーマを幅広く網羅している。本記事では、その中から親が教えておくべきおやくそくを紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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本当の意味で「人に好かれる」ということ
「人に好かれることは、“目指す”ものではないんだな」
以前、茶道を習っていたときにこんなことを感じた。
10人ほどが集まる教室だったが、通っている人のなかに、明らかに先生に気に入られようとしている人がいた。
先生が何か話すたびに、「さすが先生」「勉強になります」「先生のおっしゃる通りです」
先生のお子さんが大学に合格した話になると、「やっぱり先生のお子さんは違いますね!」「育て方がいいんでしょうね」
先生がお菓子を用意すると、「こんなに素敵なお菓子、先生のセンスはさすがです!」
何を見ても、とにかく先生を褒める。
周りの生徒からは、「また始まったな……」と少し苦笑いされることもあった。
一方で、教室の隅にいつも静かに座っている女性がいた。
ある日の稽古で、その女性は何度もお茶をこぼしてしまった。
稽古が終わったあと、「今日は全然だめでした」と苦笑いしていた。
すると先生は、「そんなことないわよ。前よりずっと上手になってるわ」と声をかけた。
そのとき、その女性は少し驚いたような顔をして、
「本当ですか。うれしいです。いつも根気よく教えてくださって、ありがとうございます」
と言った。
先生を持ち上げようとしたわけではない。
ただ、自分がしてもらったことへの感謝が、そのまま言葉になっただけだった。
その瞬間、先生の表情がふっとやわらいだのを覚えている。
後になって思う。
人は、自分を闇雲に褒めてくれる人よりも、相手のためにした行動をちゃんと受け取ってくれる人に心を動かされるのかもしれない。
どこに行ってもなぜか可愛がられる人は、相手に無理やり気に入られようとする人ではない。
相手への「ありがとう」という感謝の気持ちを素直に伝えられる人なのかもしれない。
人の助けや愛情に感謝を伝えよう
小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを学べる本『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「ありがとうの気持ちを伝えよう」という項目がある。
『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用拡大画像表示
・ごはんを たべるまえに 「いただきます」と いおう。
・ものを かりたときは 「かしてくれて ありがとう」と いおう。
・おやつを わけてもらったら 「ありがとう。ごちそうさま」と いおう。
・てつだってもらったら 「たすけてくれて、ありがとう」と いおう。
(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用)
大切なのは、「ありがとう」という言葉とともに、相手のどの行動に感謝を述べているのかをあわせて伝えることだ。
「ありがとう」だけでももちろんうれしい。
だが、「手伝ってくれてありがとう」「教えてくれてありがとう」と伝えられると、相手は「自分のしたことが役に立ったんだ」と感じることができる。
感謝の言葉は、相手を喜ばせるためのものではない。
相手から受け取った親切を、きちんと受け取ったことを伝えるためのものだ。
どこに行ってもなぜか可愛がられる人は、そのことを自然にできているのかもしれない。









