幼少期の習慣は、大人になっても自然と続くものである。
「おはしを正しくもつ」「自分で歯を磨く」「整理整頓をする」「ありがとうを伝える」…など、小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを紹介した書籍『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』が発売された。
小学校入学準備にぴったり」「生活の基本でありながら、これまでどう教えればいいのかわからなかったので助かる」「一生使える知識やマナーが学べる」など多くの口コミが寄せられている。
本書では、生活のきほんや言葉づかい、心の守り方、学校での過ごし方まで子どもたちの毎日に欠かせないテーマを幅広く網羅している。本記事では、その中から親が教えておくべきおやくそくを紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

「大人になってから苦労する子ども」ができないこと・ベスト1Photo: Adobe Stock

「スマホ」という厄介な存在

「成績が伸びる子って、頭がいいというより“やめられる子”なんですよ」

こんな話を、中学受験塾で長年指導している先生から聞いた。
先生によると、小学4年生の入塾時点では、それほど大きな差はないという。
だが、受験が近づく6年生になる頃には、同じ教室にいたはずなのに大きな差が生まれる。

その理由のひとつが、スマホやタブレットとの付き合い方だそうだ。

ある男の子は、宿題を始める前に、「ちょっとだけ動画を見よう」と思ってスマホを開く。
すると、気になる動画が次々と表示される。友達からメッセージも届く。

気づけば30分。さらに気づけば1時間。結局、勉強を始める時間がどんどん遅くなる。

本人も、「今日は見すぎた」と反省する。
だが翌日も同じことを繰り返してしまう。

一方で、成績が伸びる子は違う。
スマホやタブレットを持っていないわけでも、動画を見ていないわけでもない。

ただ、「15分だけ」「ここまで見たら終わり」と決めたら、本当にそこでやめる。

先生はこう言っていた。
「受験って、結局は自分との約束を守れるかどうかなんです」

これは大人になってからも変わらない。
仕事も、お金も、健康も、人間関係も、「もう少しだけ」「あと5分だけ」を繰り返した結果、苦労することは少なくない。

だからこそ、本当に大切なのはスマホを禁止することではない。

スマホを程よい時間でやめる練習をすることだ。

自分で終わりを決め、その約束を守る力。
それは受験のためだけではない。
将来、自分の人生を自分でコントロールするための力なのかもしれない。

スマホやタブレットを使う時間を守ろう

小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを学べる本まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「スマートフォンやタブレットをつかうじかんをまもろう」という項目がある。

「大人になってから苦労する子ども」ができないこと・ベスト1『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用
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① スマートフォンを つかう じかんを きめよう。
② タイマーを セットして じかんに なったら おわりにする。
③ やくそくした じかんを まもった じぶんを ほめよう。
④ スマートフォンの ほかにも たのしいことは あるよ。

(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用)

スマホは便利な道具だ。
だが、その便利さゆえに、大人でも「やめどき」を見失ってしまうことがある。

だからこそ子どものうちから大切なのは、スマホを使わないことではなく、自分で終わりを決め、その約束を守る練習をすることだ。

小さな「ここまで」を積み重ねる経験は、やがて勉強だけでなく、仕事や健康、お金の管理など、人生のさまざまな場面で役立つ力になる。