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姫路獨協大学が2025年度に全国で初めて薬学部の入学者募集を停止したのに続き、医療創生大学は26年度以降、城西国際大学は27年度以降の入学者募集を停止することを決断した。これに続くのはどこか。連載『教育・受験 最前線』では、全国薬学部の実力と経営実態に迫る「薬学部ランキング」を全9回にわたってお届けする。第8回は、私立大学の57薬学部を対象に、「淘汰危険度」ランキングを作成した。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)
薬学部募集停止の姫路獨協を巡り
理事長らが辞任するスキャンダル
獨協大学(埼玉県)、獨協医科大学(栃木県)、姫路獨協大学(兵庫県)などを運営する学校法人獨協学園は8月末、理事長および理事2人が辞任したことを発表した。姫路獨協大の譲渡交渉を巡り、学園理事ら関係者に現金の受け取りや会食接待があったことが発覚。第三者委員会による調査の結果、ガバナンス上およびコンプライアンス上の問題が指摘されたことを受けて責任を取ったものだ。
姫路獨協大は大幅な定員割れなどで経営が厳しく、2025年度(25年4月入学)に全国で初めて薬学部の入学者募集を停止している。
今回の問題の背景には、獨協学園執行部と獨協医科大関係の理事らとの対立構造があった。問題が発覚し、残ったのは売り損なった姫路獨協大。少子化が進んでも生き残るよう改革が必要な時期に、学校構成の見直しに一丸となって取り組めなかった。
スキャンダルを生んだ根本には、多くの薬学部が直面している経営難の問題がある。
06年度に薬剤師を養成する薬学部が4年制から6年制になって以降、受験人気を集めて薬学部の数や定員はどんどん増えた。その後、薬剤師が将来過剰になるという見通しが広まり、就職市場が売り手市場になったこともあって、薬学部志願者数は減少傾向に転じた。結果、大幅定員割れが続く薬学部が大量発生した(本連載#50『【私立62薬学部「入学定員割れ」ワーストランキング】姫路獨協、医療創生に続いて城西国際も撤退!次に薬学部がなくなる大学は?』参照)。
薬学部の入学者が集まらない大学は、留年せずに6年間で薬剤師国家試験に合格する割合である「国試ストレート合格率」(留年していない国試合格者数÷6年前の入学者数)が低いことが多い(本連載#52『【私立57薬学部「国家試験ストレート合格率」ランキング】6位東京理科、5位福岡大、4位明治薬科、ベスト3とワーストは?』参照)。留年せずに6年間でストレートに卒業する割合である「ストレート卒業率」(留年していない卒業者数÷6年前の入学者数)も低くなりやすい(本連載#54『【私立57薬学部「ストレート卒業率」ワーストランキング】9位岩手医科、8位横浜薬科、5位青森大、ワースト3は?』参照)。
薬学部の入学定員をどれだけ満たしているかを示す「入学定員充足率」(入学者数÷入学定員)が低いと、国試ストレート合格率とストレート卒業率も低くなりやすいし、入学金や授業料の収入が減るので「稼ぐ力」も弱まる。稼ぐ力は、企業でいう売上高経常利益率に相当する「経常収支差額比率」(経常収支差額÷経常収入)で測れる(本連載#56『薬学部「稼ぐ力がない大学」ランキング【私立56学校法人】ワースト5位徳島文理、4位福山大、ワースト3は?』参照)。赤字が続くと教育の質を担保できなくなり、教育の質が低いと質の高い学生も資金もさらに集まらなくなるという、負のスパイラルに陥る。
つまり、入学定員充足率、国試ストレート合格率、ストレート卒業率、経常収支差額比率(学校法人)の四つの指標が低過ぎると、薬学部の存続が危ぶまれる。そこでダイヤモンド編集部では、四つの指標を基に、私立57薬学部の淘汰危険度ランキングを作成した。
次ページでは、過去5年間のデータに基づく私立57薬学部の淘汰危険度ランキングを一挙公開する。すでに薬学部からの撤退が決まった姫路獨協大は4位にランクインした。







