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株式、債券、金、ビットコイン。投資家は、市場の全面安に見舞われ、逃げ場がほとんどない中で新たな週を迎えている。
5日に発表された米雇用統計が予想を上回る強さとなったことを受け、市場は一斉に売りを浴びた。ナスダック総合指数は4.2%急落。投資家の間では、米連邦準備制度理事会(FRB)が年末までに利上げに踏み切るとの観測が急速に強まった。債券市場でも売りが膨らみ、一部の米国債利回りは2025年初頭以来の高水準を記録。これが多国籍企業や米国内中小企業の株価を押し下げたほか、金先物相場も年初来の安値圏に迫る水準まで下落した。
この急落を受け、ウォール街からは今後さらに相場が荒れる可能性があるとの警告が出ている。
ヘッジファンド大手ブリッジウォーター・アソシエイツの創業者レイ・ダリオ氏は、5日の急落について「重要な」動きだと指摘。人工知能(AI)などの関連銘柄に対する世界的な熱狂が、これまでの記録的な株価上昇において中心的な役割を果たしてきたことが浮き彫りになったとの見解を示した。同氏は、株価のバリュエーションが割高で利回りが上昇している現状では、株よりも債券の方がはるかに魅力的な価格水準にあるとし、5日の下落後も市場は依然として不安定な状況にあると述べた。
ダリオ氏は「市場と経済の集中が、ボラティリティ(変動率)が高くリスクの大きい、そして知識の浅い投資家の間で極めて人気のある単一の新しいセクター(AI関連)に起きている」とし、「これは典型的なバブルの様相だ」と警鐘を鳴らした。
一方で、他のヘッジファンドマネジャーらは比較的楽観的な見方を維持している。彼らは、今後数週間は相次ぐ新規株式公開(IPO)などによる大量の新規供給を市場が消化するのに苦しむ可能性があるとしつつも、5日の米雇用統計が示す通り、経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は依然として強いと主張する。
投資家は今後、大きな課題に直面することになる。一つは、イラン戦争によるエネルギーショック後の金利見通しに影響を与えかねない、極めて重要なインフレ指標の発表だ。もう一つは、イーロン・マスク氏率いる宇宙企業スペースXによる過去最大規模のIPOである。これは一連の大型IPOや債券発行、増資の一環であり、AIをはじめとする投資への市場の意欲が試されることになる。
5日の市場の痛手は、その多くが半導体銘柄に集中した。ダウ・ジョーンズ・マーケット・データによると、フィラデルフィア半導体株指数からは1兆ドル(約160兆円)以上の時価総額が吹き飛んだ。それでも同指数は今年73%の上昇を維持している。急落の引き金となったのは、米半導体大手ブロードコムが3日、今期の売上高が前年同期比3倍の160億ドルに達するとの見通しを示す一方、2027年の予測を据え置いたことだった。







