あれもこれもと欲張ってしまい、結局どれも中途半端になってしまう――そんな経験をしたことはないだろうか。本当に望むものを得るためには、避けられないプロセスがあるという。

自分がやりたいこと、やれることを見つけ出し、望むものを得ようとするなら、それ以外のことを諦める必要がある。

「望むもの」を得るには、それ以外を諦める必要がある

自分がやりたいこと、やれることを見つけ出し、本当に望むものを得ようとするなら、
それ以外のことを諦める必要がある。
富、名誉、知識、美徳――どんな分野であっても、
真剣に追求したい目標があるなら、その目標とは関係のないあらゆる欲望や目標を、放棄すべきだという。

多くの人は、何かを得るためには、ただ努力や能力を伸ばせばいいと考えがちだ。
しかし、それだけでは十分ではないとされる。
本当に何かを成し遂げるためには、別の選択肢を意図的に手放すという、
もう一つの過程が必要になる。

目標達成には「放棄」という選択が伴う

自分がやりたいこと、やれることを見つけ出し、望むものを得ようとするなら、それ以外のことを諦める必要がある。
富、名誉、知識、美徳の何であれ、自分が真剣に追求する目標を達成したいなら、その目標とは関係ないあらゆる欲望や目標を放棄すべきなのだ。
そうするには、単なる意欲や能力だけでは足りない。ここで教育は、自分の素質と可能性を見いだし、それを開発していく上で、大きな役割を果たす。

ここで重要なのは、「諦める」という行為が、決して消極的な意味だけを持つのではないという点だ。
何かを真剣に追求するということは、
その他の可能性を意識的に手放すという、積極的な選択でもある。
すべてを同時に手に入れようとすることは、結果としてどれも中途半端になってしまうリスクをはらんでいる。

そして、こうした選択や絞り込みをするには、単なる意欲や能力だけでは足りないとされている。
ここで大きな役割を果たすのが「教育」だという。
教育とは、単に知識を増やすことだけではなく、
自分自身の素質や可能性を見いだし、それを開発していくための手段として位置づけられている。

何を諦めるかを決めることが、何を得るかを決める

何かを真剣に追求したいと思うなら、
まず自分にとって本当に大切なものが何なのかを、明確にする必要がある。
そのうえで、それ以外の選択肢を意識的に手放していくことが、
結果として、限られた時間と力を、本当に望むもののために使うことにつながっていく。

あれもこれもと手を広げ続けてしまう人にとっては、
「何を諦めるか」を先に決めるという視点が、
新しい突破口になるかもしれない。
自分の素質や可能性を見極めながら、何を残し、何を手放すのかを考えていくことが、
本当に望む目標へ近づくための、現実的な一歩になる。

今日から試すなら、今追いかけている目標のために、何を一つ手放せるかを考えてみることだけでいい。

(本記事は『求めない練習 絶望の哲学者ショーペンハウアーの幸福論』をもとに作成しました)