内閣改造と党役員人事で幕を開ける「消費税政局」、減税を実現するために越えるべき二つの関門岸田政権時代に当時の首相、岸田文雄に同行する首相秘書官の一松旬(写真中央)。現首相の高市早苗は8月の財務省幹部人事で「将来の次官候補」とされる主計局次長の一松の東京税関長への異動を断行した Photo:JIJI

「このままでは日本が取り返しのつかないことになるのではないかという強い危惧を禁じ得ない」

 首相の高市早苗に対して思わぬところから「物言い」がついた。1993年の衆院選で自民党1党支配に引導を渡した元首相の細川護熙。2014年の東京都知事選に元首相の小泉純一郎の支援を受けて立候補したのを最後に政治から距離を置いてきた。この間の細川は襖絵師を名乗り芸術の分野で活動を続けてきたが、高市の政治手法に堪忍袋の緒が切れたようだ。月刊誌「文藝春秋」最新号で思いの丈をぶつけた。題して「高市総理よ、日本を壊すな」。

 細川は高市が特別国会で次々に成立させた改正皇室典範や国旗損壊罪の創設などを例に挙げ、「いずれも問題の多い法案で、多数を握ったら一気呵成にやっていいというテーマではない」と厳しく指摘した。確かに2月の衆院選を歴史的大勝に導いた高市は途中の議論はどうであれ、お構いなし。「初めに結論ありき」で突き進んだ。

 皇室典範の改正はそれを象徴した。衆参両院の正副議長の下でまとめられた「立法府の総意」の枠をはみ出し、これまでは認められなかった女性皇族との養子縁組を容認、そこで生まれた男性子孫が皇位継承できる新たな法制を導入した。衆参の審議時間はわずか3時間ずつ。強引な「拡大解釈」がまかり通った。