「頑張っていて、なんだか痛いよね」
そんなふうに、年齢を重ねても挑戦を続ける人を冷ややかに見る風潮がある。しかし、そういった「冷笑系」に待ち受ける未来は、明るいと言えるのだろうか。『左ききのエレン』で累計420万部超を突破した漫画家・かっぴー氏は、「自分がいつ”ハマるか”なんて誰にもわからない」と語る。40代からでも遅くない、自分の才能の見つけ方とは。

「頑張るおじさん」を馬鹿にする人の末路Photo: Adobe Stock

「頑張っている人」を笑う人

 年齢を重ねても仕事に熱中している人。新しいことを学び続ける人。必死に挑戦している人。そんな姿を見て、「あそこまで頑張らなくてもいいのに」と少し冷めた目で見る人もいる。いわゆる「冷笑系」と呼ばれるような空気だ。

 もちろん、無理をしてまで働くことが正しいと言いたいわけではない。しかし、僕は「頑張っている人」を笑うようになったら注意が必要だと思っている。なぜなら、その瞬間に、自分自身の成長も止まり始めるからだ。

天才は「状態」である

 僕は、天才とは生まれ持った才能ではなく、「状態」だと考えている。自分の持っているカードを理解し、それが最も活きる環境で使えている状態。それが僕の考える「天才状態」だ。

 だから、天才は生まれ持った才能ではない。

 それに、「一度天才になったらもう終わり」でもない。環境が変われば、昨日までの天才状態が今日も続くとは限らない。時代が変われば、昨日まで評価されていたカードが、急に価値を失うことだってある。

 つまり、「天才状態」は更新し続ける必要があるのだ。

「自分のベテラン」になることをやめない

 そのために必要なのが、「自分のベテラン」になることだ。自分にはどんなカードがあるのか。何が得意で、何が苦手なのか。どんな環境なら力を発揮できるのか。年齢を重ねても、その分析をやめないことだ。

 そして、今までのカードでは勝てなくなったら、新しいカードを手に入れる。この繰り返しこそが、自分のベテランになるということだ。

「頑張るおじさん」を馬鹿にする人は、この作業をやめてしまった人なのかもしれない。

「自分の天才」を探し続ける

 僕自身も40代になり、子どもが生まれ、20代のころのような戦い方はできなくなった。

 だから昔のカードだけでは戦わない。今の自分に必要なカードは何かを考え続けるし、自分に合った環境も探し続ける。その作業は、おそらくこれからも終わらないだろう。

「頑張るおじさん」を笑うのは簡単だ。

 しかし、自分の天才状態を探し続けていれば、そんな暇は本来ないはずだ。

 だから僕は、冷笑する側ではなく、自分の天才状態を探し続ける側でいてほしい。そのために、自分のベテランになることを、決してやめないでほしい。そう思っている。

(本記事は書籍『天才になれなかった全ての人へ 自分だけの武器が見つかる才能論』に関する書き下ろし原稿です)