朝、目覚めてから最初にすることが、その日一日を左右する。多くの人は、起きて最初に何をするかを意識していない。しかし、仕事ができる人には、目覚めた直後に必ず行う小さな習慣がある。それはいったい何か。医師で老年医学・栄養科学の専門家であるガブリエル・ライオンの『筋肉が全て━━健康・不老・メンタル、人生のすべてが変わる唯一の方法』の知見をもとに、その習慣の正体に迫る。(ダイヤモンド社書籍編集局・三浦岳)
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朝のパフォーマンスを上げる
成果を出し続けるプロフェッショナルは、朝のスタートを「その日の気分」に委ねない。目覚めて最初に行うべき重要な習慣は「十分なタンパク質の摂取」だ。
一晩の断食状態を経た身体に何を取り入れるか。この最初の選択が、その日の認知機能や集中力を決定づける。
医師で老年医学、栄養科学の専門家であるガブリエル・ライオンは、著書『筋肉が全て』の中で、朝の栄養補給がもたらす生理学的な重要性を次のように説く。
睡眠中は食事を摂らないため、体は筋肉を分解してエネルギーを補っている。朝はその状態をできるだけ早く終わらせ、筋肉の修復・合成へ切り替えることが重要だ。
そのスイッチとなるのが、ロイシンを豊富に含むたんぱく質である。朝食で十分なたんぱく質を摂ることで、エネルギーを安定して保ちやすくなり、午前中から仕事のパフォーマンスを維持しやすくなる。
体が勝手に動くようにする
しかし、仕事ができる人はこれを意志には頼らない。迷うことなく実行できる「環境」を事前にデザインしている。
次に示すのは、生活空間を整えてポジティブな行動を促す方法の一例だ。
■やる気を鼓舞する名言や写真を、見えるところに掲示しておく。
■やる気が刺激されるように、トレーニング用具を手元に置いておく。
■朝起きたら確実にワークアウトできるように、運動着を着たまま寝る。
■計画遂行を妨げる食べ物や、集中力を削ぐ雑多なものを身のまわりから取り除く。――同書より
朝一番にトーストやシリアルといった手軽な糖質に手を伸ばすのは簡単だ。しかし、目先の快適さを優先した代償は、日中のエネルギーの乱高下とパフォーマンスの低下という形で支払われる。
そのときはよくても、あとで苦しむことになる。
例外はないと言いきれる。
抵抗の少ない道を探すのではなく、あえて厳しい道を選んでみよう。そうすれば強くなれる。――同書より
朝一番に「規律ある選択」を完了させる。この小さな、しかし確実な勝利の設計こそが、毎日の妥協のない仕事ぶりを支える強固なマインドセットを形成していくのだ。
医師(DO)
イリノイ大学で栄養科学の学部課程を修了後、セントルイス・ワシントン大学において老年医学・栄養科学の臨床・研究フェローシップを修了。健康、パフォーマンス、老化、疾病予防におけるタンパク質の種類および摂取量の実践的応用に関する分野の専門家、教育者として活躍している。筋肉についての最新研究を網羅した本書は全米で大きな話題を呼び、ニューヨーク・タイムズベストセラー、ウォール・ストリート・ジャーナルベストセラー、USAトゥデイベストセラーとなり、世界各国での刊行が続いている。







