バッテリーの技術革新はごくありふれた場所で起きている。バッテリーを3D印刷できれば、あらゆるデバイスの中がエネルギーの貯蔵場所になるかもしれない。軽くて長時間使える消費者向けガジェット、長距離飛行できる軍用ドローン、さらにナノスケールのロボットも可能になる。バッテリーの製造方法はこの30年間、世界のどこでもほぼ変わっていない。イノベーションとして取り上げられるのは、より安価で丈夫な電気自動車(EV)用バッテリーであれ、実現困難とされる全固体電池であれ、改良の対象はバッテリーの化学的性質だ。バッテリー技術における3D印刷(積層造形と呼ばれる)が目指す先は単純だ。バッテリーはパウチ型や円筒形など決まった形でなくてもよく、どんなすき間にも収納できるようになり、私たちが使うガジェットの筐体(きょうたい)の一部にさえなるかもしれない。