元横綱の白鵬元横綱の白鵬 撮影/有坂政晴

大相撲は、番付ひとつで人生が大きく変わる実力主義の世界。横綱ともなれば年収1億円超も夢ではない一方で、幕下以下には厳しい現実がある。給与、力士褒賞金、懸賞金、副賞の賞金など、角界の知られざる金銭事情を、元横綱の白鵬が赤裸々に明かす。※本稿は、相撲ライターの西尾克洋著、第69代横綱の白鵬監修『7つのキーワードでまるわかり 大相撲 サンクチュアリの深淵』(主婦と生活社)の一部を抜粋・編集したものです。

力士の給料は十両を境に
天と地ほどの差がある

 力士の給料は地位によって、また十両を境に大きく異なります。

 月給で横綱は300万円、大関は250万円、関脇・小結が180万円、幕内が140万円、十両が110万円といった具合です。年収に換算すると固定給だけで横綱は年間で3600万円稼ぐ計算になります。

 プロスポーツの中ではかなり恵まれているほうで、これよりも稼いでいる競技は野球やサッカー、ゴルフや競馬の騎手のトップ層などに限られます。

 一方で幕下以下の力士については給料がありません。その代わり本場所で番付に応じた場所手当が支給されます。幕下は16万5000円、三段目は11万円、序二段は8万8000円、序ノ口は7万7000円です。

 つまり、幕下から十両に昇進すると固定給が一気に十倍以上になるというわけです。逆に言えば幕下に落ちれば収入が激減する実にシビアな世界です。

 入門者を増やすために幕下以下の給与の見直しを訴える意見もありますが、今のシステムだからこそ関取になるために誰もが努力していることも事実で、慎重に検討する必要があります。