力士がもらった副賞は
相撲部屋で山分けされる

 本場所で優秀な成績を収めた力士は、賞金や賞品がもらえます。

 本場所の優勝力士の賞金は、幕内1000万円、十両200万円、幕下50万円、三段目30万円、序二段20万円、序ノ口10万円です。殊勲賞・敢闘賞・技能賞は「三賞」と呼ばれますが、1つの賞で賞金200万円と定められており、成績優秀だと1場所で複数の賞を受賞することもあります。

 幕内優勝力士には優勝旗や賜杯のほかにも賞品が授与されます。賞品はその時々によって変わりますが、福島県知事賞として米1tが進呈されたことは、当時、米の価格が高騰していた時節柄、大きな話題になりました。また日仏友好杯の副賞として登場する巨大なマカロンは、毎場所のようにSNSで広く拡散され、話題を集めています。

 これらの副賞はあくまでも一例で、長時間に及ぶ幕内優勝力士の表彰式では数々の賞品が授与されます。副賞は部屋で共有されるため、物価高・力士数の減少による部屋の収入減という課題もあり、相撲部屋にとっては非常に嬉しいものという声もあります。

 力士たちは衣食住が確保されていますが、それらは基本的に相撲部屋が負担しています。

 相撲部屋は「部屋維持費」と「稽古場維持費」が協会から支給されますが、「部屋維持費」は弟子1人につき1場所あたり11万5000円、「稽古場維持費」は4万5000円と定められています。最近では幕下以下の力士が高齢になっても現役を続行する事例が増加していますが、所属力士が多いと部屋としても収入が増えるため互いに持ちつ持たれつの関係と言えるでしょう。

 また、後援会や後援者からの支援や寄付も収入源です。最近ではYouTubeなどで部屋を知ってもらうことによって後援会への入会者を増やすことが重要視されています。YouTubeで名を馳せた二子山部屋に続いてチャンネルを運営する相撲部屋が増えています。

 親方は相撲協会から給料を得ており、その金額は地位によって異なります。平年寄でも1000万円以上、理事になると2000万円を超えると言われており、アスリートのセカンドキャリアとしてはかなり高額な部類です。

力士とはうって変わって
行司の世界は年功序列

 力士の待遇が番付次第であるのとは対照的に、行司・呼出・床山については、査定項目はあるものの、基本的に年齢と共に待遇が上がります。

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 行司を例にとると、本給、装束補助費、手当で構成されており、入門したての序ノ口行司の場合、2018年時点で本給1万4000円+手当12万6000円で月14万円です。他業種に就いた同世代の給料と比べると待遇が低いように見えますが、行司は相撲部屋に所属しており、食費と家賃を考慮するとむしろいい部類なのかもしれません。

 一方で行司は45人という定員があり、年功序列であることから、上位者が退職しないと昇進できず待遇が上がらないため、入門のタイミング次第では下積み期間が長くなるケースもあります。

 裏方は一般的なサラリーマンの方とそれほど変わりない水準で給与をもらえますが、最上位である立行司にもなると年収1300万~1500万円とも言われています。

 努力を重ねて技術を磨き、昇進すれば報われるのが大相撲の裏方という世界と言えるでしょう。

図表 行司、呼出の格付けと給仕事情同書より転載 拡大画像表示