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人生は長い。でも、自分の居場所は、この先もあるだろうか――。会社から期待され、AI時代でも必要とされ続ける存在になるには、どうすればいいのだろう。815社のビジネスパーソン17万人の行動と人事評価を徹底分析してわかった、「昇進する人の共通点」を紹介しよう。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・石井一穂)
資料に「説明を盛り込みすぎる」のは逆効果
徹夜をしてでも、完璧な資料を作る。
質問や指摘が入らないように、説明を充実させる。
そうして身を粉にして頑張る人は多い。
だが、その努力は評価にはつながらない。
説明を盛り込みすぎると、読み手も読む気が失せるからだ。
分厚い資料ほど、「独りよがりさ」を感じさせる。
そして、読み手は疲弊する。
結果として「よくわからないから、説明して」と言われて努力が無駄になる。
「セルフツッコミ」がある方が、再説明が47%減る
では、賢く出世していく人は何をしているのだろうか。
815社17万人のビジネスパーソンの行動と評価データを分析したところ、意外な共通点がわかった。
彼らは、次の会議で想定される質問の答えを、事前に資料の欄外へ仕込んでいたのだ。
その数は、平均すると1資料につき1.8個。一般社員の平均は0.3個でしたので、その差は6倍です。
セルフツッコミとは、要するに補足です。彼らは会議の前に「この数字の根拠は?」「別の選択肢は?」「リスクはどうなっている?」といった想定質問をリストアップし、その答えを事前に脚注として資料に盛り込んでいました。
「補足:この数字は◯◯レポート2023年版から引用」
「出典:◯◯調査(2024年)」
「よくある疑問:なぜA案ではなくB案?→コスト回収の期間差が明確だったため」
こうしたセルフツッコミ脚注の載った資料は、他のものと比べて説明の再依頼が47%も少ないことも調査でわかりました。質問を先回りして潰している効果です。
――『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』(越川慎司 著)より
真面目な人ほど、自分の主張を正当化するデータを必死に集めて詰め込む。
しかし出世が早い人たちは、その逆。
あえて批判的な読み手の立場になって、その疑問への回答を事前に仕込んでおくのだ。
読み手が求めているのは「客観性」
「自分の資料にわざわざ弱点を書いたら、突っ込まれるのでは?」
そう思うかもしれない。
ところが検証データを見ると、むしろ読み手の信頼度は上がっていたようだ。
読み手は、「そこまで想定されているのなら、大丈夫だろう」と感じて、プレゼン内容の吟味や検討に集中できる。
結局のところ読み手が求めているのは、自分の正しさを押し付けてくる主張ではない。
「批判的な視点にも立って考えられているかどうか」だ。
資料に入れたセルフツッコミが、その客観性を感じさせ、信頼や評価につながっていたのである。
(本稿は、越川慎司著『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』の一部を引用したオリジナル記事です)
株式会社クロスリバー 代表取締役社長
日系通信会社や外資ベンチャーなどを経て2005年にマイクロソフト米国本社へ入社。その後、日本マイクロソフトの役員としてExcelやPowerPointなどの事業責任者を務める。2017年には週休3日・複業を実践する会社、株式会社クロスリバーを設立し、800社以上の働き方改革を支援。年300回以上提供する企業向けオンライン講座の受講者満足度は平均96%、行動に移す受講者は95%以上。著書は『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(クロスメディア・パブリッシング)や、『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など33冊、累計130万部。NHK、TBS、テレビ東京、PIVOT、NewsPicksやReHacQなどメディア出演多数。








