「40代になると成長は止まる」。そんなイメージを持っている人は少なくない。しかし実際には、40代になってから大きく飛躍する人もいる。漫画『左ききのエレン』で累計420万部超を突破した漫画家・かっぴー氏は、「年齢によって、強いカードは入れ替わる」と語る。40代以降の成長を大きく左右するのは、才能でも努力でもない。では、一体何なのか。
『左ききのエレン』漫画家・かっぴー氏
報われる努力と、報われない努力の違い
「努力すれば報われる」
この言葉を聞いて、違和感を覚える人は少なくないだろう。現実には、誰よりも努力しているのに結果が出ない人もいる。一方で、それほど苦労しているようには見えないのに、大きな成果を出す人もいる。
では、「努力すれば報われる」は嘘なのだろうか。
私は半分だけ正しく、半分だけ間違っていると思っている。
努力が成功を保証するなんてことはない。しかし、自分の「天才状態」を見つけるためには、努力以外の方法が存在しないからだ。
「自分の天才」を引き当てる作業
多くの人は、天才とは「天賦の才を持っている人」だと思っているだろう。
しかし、私は、必ずしもそうではないと考えている。
天才とは、「状態」だ。ポケモンがどく状態、まひ状態になるように、RPGの主人公が攻撃力UP状態になるように、天才も「状態」なのだ。端的に言ってしまえば、「自分の使い方をよく知っていること」が、天才状態の第一条件である。
ただ、「自分に向いている仕事も、自分にしか作れない作品も、自分が圧倒的に成果を出せる環境も、最初から知っている人はいない。
だから必要になるのが、「確認作業」だ。何度も試し、失敗し、方向を変え、また試す。その繰り返しによって、「ここなら異常なほど力が出る」という場所を探していく。これが、天才モードを引き当てる作業だ。
試し続けないと「あたり」は引けない
くじ引きを想像してほしい。
箱の中に当たりが一枚入っているとして、その一枚を引くまで続ければ、いつか当たるかもしれない。しかし、何枚目に入っているのかは誰にもわからない。
10枚目かもしれない。
100枚目かもしれない。
1万枚目かもしれない。
もっと残酷なことを言えば、本当にその箱の中に当たりが入っているのかさえ、自分にはわからない。
だから途中で、多くの人はこう思う。
「こんな努力に意味があるのだろうか」
「もう才能なんてないのではないか」
「ここまでやってダメなら、諦めるしかないのではないか」
そう思うのは当然だ。しかし、世の中で「天才」と呼ばれている人たちも、最初から自分の当たりを知っていたわけではない。試し続けたから見つけたのだ。
努力とは「確認作業」である
ここで一つ、厳しい現実も受け入れなければならない。
努力しても、報われない可能性はある。
人生には時間の制約がある。確認作業を続けても、自分の天才状態を引き当てる前に終わってしまう人もいるだろう。だから、「努力すれば必ず報われる」とは私は言えない。
しかし、その逆もまた真実だ。確認作業をやめた瞬間、当たりを引く可能性はゼロになる。
だから私は、「努力は報われる」とは言わない。しかし、引き当てるまでは、努力するしかない。
努力とは、「自分の天才」を探すための、終わりの見えない確認作業なのである。
(本記事は書籍『天才になれなかった全ての人へ 自分だけの武器が見つかる才能論』に関する書き下ろし原稿です)







