職場でも家庭でも、「正しいことを言っているのに、なぜか相手に伝わらない」と感じた経験はないでしょうか。実は、人は正しさで動くのではなく、安心感で動く生き物です。30年間ANAでCAとしてVIP対応を担当し、その後は企業研修や社外取締役として活躍する加藤アカネさんが語ったのは、「人を動かす秘訣は、自分の正しさを証明しないこと」でした。毎朝5時55分から開催している「1分朝活」で明かされたその話は、人間関係を大きく変えるヒントにあふれていました。
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なぜ「正しいこと」を言っても伝わらないのか
職場でも家庭でも、正論を言ったのに相手が反発してしまうことがあります。「間違ったことは言っていないのに」と感じた経験がある人も多いでしょう。
私は『奇跡が起きる毎朝1分日記』(ダイヤモンド社)の著者として、毎朝5時55分から「1分朝活」を無料で開催しています。心と行動を整えるための短い習慣ですが、毎週月曜日はゲスト講師をお迎えしています。
今回のゲストは、『ANAのVIP担当者に代々伝わる 心を動かす魔法の話し方』(飛鳥新社)の著者、加藤アカネさん。30年間ANAでCAとしてVIP対応に携わり、現在は研修講師や企業の社外取締役として活躍されています。
人は「正しさ」より「安心」で動く
加藤さんが最初に教えてくれたのは、人が反発する原因は内容ではなく、「伝え方」にあるということ。正しいことを伝えようとするほど、「自分が正しい」「自分の意見を認めてほしい」という意識が強くなります。しかし、脳は正しさよりも安心・安全を優先します。だからこそ、まずは相手を受け止めることが大切なのです。
「これは何のための話なのか」「私たちは何を一緒に実現したいのか」。共通の目的に意識を向けるだけで、会話の空気は驚くほど変わる。
VIP対応で磨かれた「魔法の一言」
印象的だったのは、加藤さんが実際によく使う言葉。「そんなふうに思っていらしたんですね。気が付かずに失礼しました。」たとえ相手の考えに納得できなくても、まず相手の気持ちを認める。そのうえで会話を進めると、相手の心は自然と開いていきます。また、「参考になりました」は上から聞こえることがあるため、「勉強になります」や「参考にさせていただきます」という表現を選ぶそう。
さらに、「でも」「どうして」といった否定につながりやすい言葉には注意し、「さすがですね」「知りませんでした」「素晴らしいですね」「そうなんですね」という“さしすせそ”を意識すると、人間関係はぐっと円滑になるとのこと。
人をジャッジしない人ほど信頼される
もう一つ印象に残ったのは、「人は全員違う。良し悪しではない」という言葉。人は無意識に相手を評価し、正しい・間違っていると判断してしまいます。しかし、加藤さんは「違うだけ」と考える。
だから否定せず、まず受け入れる。表情と言葉を大切にし、一人ひとりを尊重する。その積み重ねが、VIPのお客様との信頼関係を築き、多くの企業から社外取締役として選ばれる理由なのだと感じました。
人を動かすのは「正論」ではなく「尊重」
今回の朝活で改めて実感したのは、人は正論では動かず、「この人は自分を大切にしてくれている」と感じたときに心を開くということ。
相手を変えようとする前に、自分の伝え方を少し変えてみる。「勝つ会話」ではなく、「一緒に考える会話」を選ぶ。その小さな違いが、人間関係を大きく変え、仕事でも家庭でも、よりよいコミュニケーションを生み出してくれるのではないでしょうか。








