夏休みが明け、仕事が本格的に動き出す8月後半。「休み明けから、なぜか毎日忙しい」「予定どおりに仕事が終わらない」と感じていませんか。実は、忙しい人ほど見直したいのが「予定の立て方」です。仕事もプライベートも軽やかに回すには、最初から「余白」を組み込んでおくことが大切。今回は、川田直樹著『ととのえる。』(ダイヤモンド社)から、毎日の時間に追われなくなる「6割設計」の考え方を抜粋・編集して紹介します。(構成/ダイヤモンド社・井上敬子)
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不測の事態に耐えられないのは脆弱な設計
「よし、集中するぞ!」と意気込んだものの、予定の半分も終わらない。焦るほどミスが増え、修正作業に追われる。そんな時間の空回りの原因は、実は能力不足ではなく、計画時の「設計ミス」にあるかもしれません。
多くの人は、自分のパフォーマンスを常に「フルパワー(10割)」で計算してしまいます。
しかし、何のトラブルも起きず、集中力も一切途切れない状態を初期値にするのは、極めてリスクの高い設計です。100メートルを10秒で走れる人でも、1000メートルを「10秒×10=100秒」で走れるわけがありません。そこには必ず、疲れによる失速や強い向かい風などのアクシデントがあるからです。
初期設定が甘いせいで、計画から遅れが出た瞬間にパニックになり、その焦りがさらなるミスを呼んでパフォーマンスを下げる。
この「空回りの悪循環」こそが、ひっそりと時間を奪っていく正体なのです。
「6割」は手抜きではなく、時間を生み出すソリューション
そこでおすすめなのが、タスクの作業時間をあえて「フルパワー時の6割」で設計することです。60分で終わると思う仕事なら、あえて100分の枠を確保します。
予定を詰め込むのは一見効率的ですが、実際は不測の事態に耐えられない脆弱な設計です。あえて余裕を持ち、予定より早く終わらせる。そこで生まれた「ボーナストラック」で次の準備をしたり脳を休めたりすることが、結果として次への加速を生みます。
この設計の真価は、不測の事態への耐性にあります。仕事には必ず、急な依頼やアクシデントなどが紛れ込みますが、6割設計ならそれらを想定内の余白で吸収でき、空回りを防げるからです。
また、出張やイベントなどのイレギュラーな仕事の翌日にも大きな余白を作っておくことが大事です。非日常の仕事の後は疲労で精度が落ちるため、そんな「低出力な日」まで予定を詰め込めば設計は崩壊します。あらかじめ翌日の予定に余白を設けておく。それこそが、一時の無理で全体のパフォーマンスを落とさない、最も合理的なととのえ方です。







