いま、「考えすぎが消えた!」「悩まない人に変わる画期的なメソッドだ!」と話題になっている一冊の本がある。全世界150万部突破・39か国刊行のベストセラー『STOP OVERTHINKING ── 思考の無限ループを抜け出し、脳が冴える5つの習慣』だ。ライター柴田賢三氏に本書の「深掘りポイント」を寄稿いただいた。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)

「じつは臆病なのに不安ゼロに見える人」の習慣・ベスト1Photo: Adobe Stock

「トクリュウ」の本当の恐ろしさ

「トクリュウ」の存在が大きな社会問題になっている。

 トクリュウとは、いわゆる暴力団などには属さず、電話による詐欺や強盗、女性を食い物にするスカウトなどで荒稼ぎする連中のことだ。

 事件のたびに組むチームを変え、SNSなどで実行犯を募って悪事を繰り返すため、実体がつかみにくく、警察によって「匿名流動型犯罪グループ」と名付けられ、略して「トクリュウ」と呼ばれるようになった。

 栃木県で高齢女性が犠牲になった強盗事件では実行犯が高校生たちで、その指示役が乳飲み子を抱える若い夫婦だったことで世間を震撼させた。

 私は、見た目は「反社(反社会的勢力)に近い」と言われるほど人相が悪いが、中身は異常な臆病者だ。
 しかも、週刊誌の記者時代に裏社会も取材したことがあるだけに、彼らの本当の恐ろしさも知っている。

 ヤツらは、貴金属や現金の有無、家族構成などを確認するため、事前に「不用品買取業者」などを名乗って電話をかけてきたり、直接訪問してくることがあるというが、実際にそうしたことも増えている。

家族を残して外出することも不安になる

「トクリュウ」による残忍な事件報道を見るたびに恐ろしくなり、妻と娘を自宅に残して、夜に取材に出かけなければならないときなどは不安で頭がいっぱいになる。

 全世界150万部突破のベストセラー『STOP OVERTHINKING』の著者ニック・トレントンは、こうした心理を次のように解説している。

恐怖や不安に支配されていると、思考も制限される。(中略)
しかし、多くの人は恐怖感情に対して思いやりを持ち、それらを甘やかすことなく、冷静に認識できる。
――『STOP OVERTHINKING』より

 ニックは、恐怖や不安を“感情の車”に乗せても、「運転席には座らせない」ことが重要だとアドバイスしている。

 これを読んで、自分の不安と向き合ってみた。

正しく恐れて、正しく対処する

 前提として、わが家は強盗に狙われるような豪邸ではないし、実際に多額の現金があるわけでもない。

 自宅の一軒家は、防犯を考えて外回りなども整備している。

 ご近所との関係も悪くないので、不審者情報なども共有できる。

 こうして、一つひとつ冷静に考えを整理すると、「正しく恐れて、正しく対処する」ことの重要性に気づいた。

 今は、夜になると1階の雨戸のシャッターを閉めて就寝。私の帰宅が遅くなるときは、昼間でも雨戸を閉めてから出かけるようにしている。

 たったこれだけのことで、不安はかなり解消された。