「悩まない人に変われそうだ!」「考えすぎから解放された!」と話題になっているのが、全世界150万部突破・39か国刊行のベストセラー『STOP OVERTHINKING ── 思考の無限ループを抜け出し、脳が冴える5つの習慣』である。ライター柴田賢三氏に本書の役立ちポイントを読み解いてもらおう。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)

何度も電話をかけてくる人を一発で黙らせる“決定的一言”とは?Photo: Adobe Stock

電話を無視することも怖い日々

 つい最近まで、毎日のように電話をかけてくる知人がいた。

 彼は少し前から精神的なバランスを欠いていたようで、自傷行為をしていた時期もある。

 仕事で知り合った人物で、つき合いは長いが「友人」と呼べる存在ではない。
 しかし、彼が複雑な要因で追い込まれていることは知っていたので、電話を無視したり、縁を切るようなことはしたくなかった。

 それがきっかけで、彼が絶望して“最悪の決断”をしてしまったら、私は一生後悔するだろうから。

仕事の時間がどんどん削られるように……

 ただ、日を追うごとに電話の回数が多くなり、1回の通話時間も長くなってきて、私の仕事の時間がどんどん削られるようになった。

 しかも、電話の内容も、私が答えを出せるような問題ではなく、
「それは僕に聞かれても答えられないよ」
 とかわしても、同じことを何度も相談してくるのだ。

 電話をかけてくる時間帯にも悩まされていた。
 一度、深夜の3時に電話が鳴り、さすがに「勘弁してくれ」と注意したら、朝の6時とか7時にかけてくるようになった。

「前に飲んだとき、50過ぎてから早起きになったって言ってたから」

 やんわり「早朝も困る」と伝えたつもりだが、こう返され、ほとほと困り果てていた。

 全世界150万部突破のベストセラー『STOP OVERTHINKING』の中に、こんな一文がある。

退屈なパーティに誘われた場合は、「申し訳ないけど、明日、朝早いから1時間ほどしたら失礼するね」と事前に伝えておこう。
――『STOP OVERTHINKING』より

 著者のニック・トレントンは、最初にストレス要因を「避け」られないかを考え、ダメなら「変更」する方法を探ってみろとアドバイスしている。

会話の最初に伝える言葉

 これを読んだ私は、会話の中で「最近は休みも取れないほど忙しい」「苦手なオンラインの会議が多くてストレスがたまってる」などと、さりげなく多忙をアピールし続けた。

 それでも電話の回数が減らないので、次の手を打った。
 かかってきた電話に出るとき、最初にこう切り出すのだ。

「15分後にオンライン会議が始まるけど、それまでなら話せるよ」

 さらに、何度か電話をスルーした後で、《ごめん、今日は会議や取材が続くから、明日にでもかけ直すね》とLINEを送ったりもした。

 前述したように「彼が絶望すること」を恐れ、なるべく電話に出るようにしていたが、ギリギリそうはならないレベルで、私自身のストレスを軽減させる方法をいくつも試したのである。

 現状、彼の電話の回数は減少傾向にあり、私の心も落ち着いている。