いま、「考えすぎが消えた!」「悩まない人に変わる画期的なメソッドだ!」と話題になっている本がある。全世界150万部突破・39か国刊行のベストセラー『STOP OVERTHINKING ── 思考の無限ループを抜け出し、脳が冴える5つの習慣』だ。ライター柴田賢三氏に本書の「深掘りポイント」を寄稿いただいた。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)

エンドレスな「頭の中のひとりごと」をコントロールするたった1つのコツとは?Photo: Adobe Stock

“宣教師フランシスコ・ザビエル型”の悲劇

 正直、私は「ハゲの治療」に踏み切る勇気がない

 私の家系は、父親も兄も祖父も親戚も、男性はみんなハゲている。

 覚悟はしていたが、50歳を過ぎてから一気にきた。

 若い頃から額が徐々に後退。なんとか誤魔化してきたつもりだが、ここにきて頭頂部がスカスカになってしまったのだ。

 いわゆる“宣教師フランシスコ・ザビエル型”のハゲに進化したのである。

 こうなると隠しようがない。プライベートならキャップをかぶればいいが、スーツで営業に出かけるときは丸出し。電車がすいていて座席に座れても、目の前に乗客が立つと、頭を後ろにそらしたくなる。

同じ悩みを持つはずの友人がフサフサに

「もうジジイなんだから、ハゲてて当たり前。誰もあんたなんか見てないわよ」

 妻にはあきれて突き放されている。
 その通りだと思うが、恥ずかしいものは恥ずかしいのだ。

 最近、昔の友人に久しぶりに会う機会があり、その見た目に驚いた。
 彼もハゲの家系で、40代から私より進行していたが、突然フサフサになっていたからだ。

「なにそれ? (カツラ)かぶったの?」

「治療したんだよ。医者から処方された薬を飲んだら、マジで生えてきた」

 いわゆる「AGA治療」というやつだ。
 効くとは聞いていたが、実際に友人の頭を見ると衝撃を受け、さっそく自分も試す気になった。

「あ、でも、ちゃんとした病院にかかったほうがいいぞ。血管を拡張する薬を使ったりするから、家系的にそっちの心配もあるなら慎重に」

 私の亡くなった父は高血圧と不整脈持ちだった。
 今のところ自分や兄には血管系の疾患はないが、途端に怖くなった。

天使と悪魔のささやき

 以降、私のハゲた頭の内側で「天使」と「悪魔」がささやき続けている。

(いま血管系に問題がないんだから、治療をやっちゃえよ)
(将来的に血管にダメージを与えるかもしれないから、やめておけ。費用もかかるし、妻が言うように、誰もおまえなんか見てないよ)

 全世界150万部突破のベストセラー『STOP OVERTHINKING』の中に、こんな記述がある。

考えすぎの人は、1つの考えにあれこれ悩むのではなく、心の中で絶えずいろいろな考えが湧き出て自分と対話している。
このような頭の中にあふれてくる物語や対話を「セルフトーク」という。
――『STOP OVERTHINKING』より

 この一文を読んで、ハッとした。

 ハゲ以外にも、自分があらゆる問題について、頭の中で“天使と悪魔のセルフトーク”をしていることに気づいたからだ。

 著者のニック・トレントンは、こうした性格を細かく分析し、対処法を示してくれている。もう一度、この本を読み返してから、治療を始めるかどうか判断しよう。