「節約しよう」と決めても、なぜかお金が残らない。気づけばネット通販やサブスク、外食などでカードの利用額が膨らんでいる。そんな人は、意志が弱いのではなく、「不安」と「満たされたい気持ち」を買い物で埋めているのかもしれません。『やりたいことが見つかる 世界の果てのカフェ』には、お金の使い方を根本から変えるヒントがあります。「何度読んでもハッとする」と話題の一冊から、相談者に響いた名言について紹介する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

みるみる「お金」が貯まる考え方・ベスト1Photo: Adobe Stock

最近、こんな相談があった

「29歳です。気づいたらクレジットカードの利用が上限に達しています。どうすればお金を使いすぎない人生を送れるのでしょうか?」

 相談者は、決して派手な生活をしているわけではなかった。
 ただ、仕事帰りにネット通販を見る。
 SNSで紹介された商品が気になる。
「これがあれば生活が少し良くなるかも」と思い、買う。

 一つひとつは、それほど高い買い物ではない。
 それでも積み重なると、毎月カードの請求額を見て驚くことになる

 本人も「買い物を減らさなければ」と思っている。
 なのに、また買ってしまう。

 私はこの相談を聞いて、『世界の果てのカフェ』の一節を思い出した。

「欲しい」と思った気持ちは、本当に自分のものか?

 本書には、こんな言葉がある。

「なぜ私たちは、今を生きるのではなく、人生の多くの時間を『いつか』の準備のために費やすのか、というあなたの質問の答えの一部が、毎日私たちに届けられるメッセージに含まれているの。広告主は、昔から知っているのよ。人々の不安や、満たされたいという欲求に的確にうったえかければ、行動を起こさせることができるのだと。恐怖心をうまく突くことができれば、特定の商品を買わせたり、特定のサービスを使わせたりできるのよ」
――『世界の果てのカフェ』より

 この言葉を読むと、「買い物はすべて自分の意思でしている」という前提が少し揺らぐ

 広告は、「これを買ってください」とだけ言ってくるわけではない。

「今のままで大丈夫ですか?」
「もっと素敵な生活ができるのでは?」
「みんなはもう持っていますよ」

 そんな不安や不足感を刺激する。
 その結果、私たちは「欲しい」と感じるのである

「買わない努力」より先にやるべきこと

 だから、お金を貯めるために必要なのは、ひたすら我慢することではない。
 買いたくなったときに、一度だけ立ち止まることだ

「これは、本当に私が欲しいのか?」。それとも、「持っていないと不安だから」「他人より遅れている気がするから」「疲れている自分を満たしたいから」買おうとしているのか。

 この違いに気づくだけで、支出はかなり変わる。
 節約というと、家計簿をつけたり、安いスーパーを探したりすることを考えがちだ。

 もちろん、それも有効だ。
 しかし、もっと根本的なのは、「欲しいものを減らすこと」なのである

お金が貯まる人は「満たされ方」を知っている

 相談者に私はこう伝えた。

「買う前に、『私は今、何を満たそうとしているんだろう?』と考えてみてください」

 不安なのか。疲れているのか。退屈なのか。誰かに認められたいのか。
 もしそうなら、モノを買わなくても満たせる方法があるかもしれない。

 友人と話す。散歩する。好きな本を読む。ゆっくり眠る。
 自分が本当にやりたいことに時間を使う。

 そうすると、不思議なことに「買わなければ」という気持ちは小さくなっていく。

 みるみるお金が貯まる考え方・ベスト1。
 それは、「節約する」ではなく、「自分が何によって満たされるのかを知る」こと

 お金が貯まる人は、欲望がない人ではない。
 モノ以外にも、自分を満たす方法を知っている人なのである。