「もう40代だから遅い」「経験もないし、今さら始めても意味がない」。そんな理由で、新しい挑戦を諦めてしまう人は少なくありません。しかし、『世界の果てのカフェ』には、「始めるのに遅すぎることはない」と教えてくれる印象的な一節があります。「何度読んでもハッとする」と話題の一冊から、相談者に響いた名言について紹介する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
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今さら新しい挑戦なんて無理
以前、こんな相談を受けたことがあった。
相談者は、夢がない人ではなかった。
むしろ、やりたいことははっきりしていた。
問題は、「今さら遅い」という思い込みだった。
年齢を理由に、自分で可能性にふたをしてしまっていたのである。
私はこの相談を聞いて、『世界の果てのカフェ』の一節を思い出した。
「夢」は、一歩ずつ近づけばいい
本書では、「もし自分の存在理由がスポーツカーを作ることだったら」という例え話が登場する。
主人公はこう答える。
スポーツカーに関する本を読む。
工場を見学する。
実際に作った人に会って話を聞く。
設計や組み立ての仕事に就くことも考える。
すると、ケイシーは問いかける。
「一か所だけ? 一人にだけ話を聞くの?」
主人公は首を振る。
「本当に知りたいなら、いろいろな場所へ行って、いろいろな人に会う。そうすれば、もっと広い視野が持てると思う」
私は、この場面がとても好きだ。
夢をかなえる人は、最初から大きな挑戦をしているわけではない。
夢に関係するものへ、一歩ずつ近づいているだけなのだ。
私たちを止めているのは「年齢」ではない
さらに主人公は、こう気づく。
「もしかしたら、ぼくの存在理由を満たす方法を知ることは、それに関連するさまざまな人や物事を探し求めて実際に体験を積むような、シンプルなことでいいのかもしれない」
するとケイシーは答える。
――『世界の果てのカフェ』より
この一節は、とても本質的だ。
私たちは「経験がないから無理」と考える。
しかし実際には、本を読むことも、人に会うことも、現場を見に行くことも、昔よりずっと簡単になっている。
本当に自分を止めているのは、年齢ではない。
「もう遅い」という思い込みなのである。
「今さら」ではなく、「今から」
相談者に私はこう伝えた。
「カフェを開くかどうかは、今決めなくていい。でも、カフェについて学ぶことは今日から始められます」
人気店を訪ねる。
店主に話を聞く。
経営の本を読む。
休日だけアルバイトをしてみる。
その一つひとつが、夢への一歩になる。
『世界の果てのカフェ』が教えてくれるのは、夢は「覚悟」よりも「行動」の積み重ねで近づいてくるということだ。41歳だから遅いのではない。
「今さら」と言って何もしないことだけが、本当に遅いのである。
(本稿は、『世界の果てのカフェ』の発売を記念したオリジナル記事です)




