「親が言ったから」「上司に勧められたから」「世間ではそれが正解だから」。そうやって他人の意見を参考にしているうちに、自分が何を望んでいるのかわからなくなることがあります。『やりたいことが見つかる 世界の果てのカフェ』には、人の意見に左右されず、自分の人生を選ぶための大切なヒントがあります。「何度読んでもハッとする」と話題の一冊から、相談者に響いた名言について紹介する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

「人の意見に左右される人」の特徴・ワースト1Photo: Adobe Stock

他人の「正解」を生きてしまう人

 人生には、たくさんの「こうしたほうがいい」がある。

 いい大学に行ったほうがいい。
 安定した会社に入ったほうがいい。
 若いうちに結婚したほうがいい。
 家を買ったほうがいい。
 老後のためにお金を貯めたほうがいい。

 もちろん、それらのアドバイスが間違っているわけではない。
 問題は、「自分にとっても、それが正しいのか?」を考えないことだ。

 周囲の人が勧める人生を、そのまま自分の人生として受け入れてしまう。
 すると、ある程度は順調に生きられるかもしれない。

 しかし、ふとした瞬間に、「自分は何のためにこれをやっているんだろう」と感じることになる。

「いつか本当にやりたいことをやる」の落とし穴

世界の果てのカフェ』という本には、こんな言葉がある。

「良いかどうかはともかく、結局のところ、存在理由を満たすとは限らない活動に、長い時間、取り組み続けることになる。その間、今ではなく、未来に目が向いてしまうのよ。働く必要がなくなる『いつか』、ようやく本当にやりたいことができる未来に」
――『世界の果てのカフェ』より

「今はこれでいい」
「いつか好きなことをやろう」

 そう考えているうちに、5年、10年と時間は過ぎていく。
 怖いのは、他人の意見に従うことそのものではない。

 他人の意見に従っていることに、自分自身が気づかなくなることだ

 親や上司の言葉だけではない。
 SNSを開けば、「20代でやるべきこと」「40代で捨てるべきもの」「老後までに必要な資産」といった、無数の「正解」が流れてくる。

 それらを一つひとつ受け入れていたら、自分の人生なのに、他人が決めた正解を達成するだけで終わってしまう。

「この人の言うことなら正しい」も危ない

 では、人の意見を聞かなければいいのか。
 そういう話でもない。

世界の果てのカフェ』には、さらに印象的な言葉がある。

「広告のメッセージを額面通りに受け取るのはおすすめしないわ。でも、それと同じように、私の言うことを鵜呑みにしなくていいのよ。あなたには物事の本質を見てほしいだけなの」
――『世界の果てのカフェ』より

 私は、この言葉がとても重要だと思う。
 広告を疑う。SNSを疑う。世間の常識を疑う。

 そこまではできる人でも、尊敬している人の意見になると、急に鵜呑みにしてしまうことがある。
 しかし、どれほど尊敬している人でも、その人の正解が自分の正解とは限らない。

 大切なのは、「誰が言ったか」ではなく、「自分はどう思うか」なのである。

ワースト1は「自分で考えずに正解を受け取る」

「人の意見に左右される人」の特徴・ワースト1。

 それは、「自分で考える前に、他人から正解をもらおうとすること」だ。

 アドバイスを聞くことは悪くない。
 本を読むのも、詳しい人に相談するのもいい。
 ただし、最後に決めるのは自分だ。

「この人はこう言っている。でも、自分はどうしたいのか?」

 そこまで考えて、初めて他人の意見は自分の人生に役立つ。
 誰かに人生の正解を教えてもらうのではない。

 さまざまな意見を材料にして、自分で自分の答えをつくる。
 その習慣が、自分の人生を自分で選ぶことにつながっていくのである。