いま、頭のいい子どもたちのあいだでブームになっているものがある。それが「論理的思考問題」だ。知識や難しい計算は不要で、「考える力」さえあれば解ける問題を指す。論理的思考問題を紹介した書籍は、ビジネス書であるにもかかわらず小学生や中学生が読み、学校で話題になるほどだ。本稿では、そんな論理的思考問題を1問紹介しよう。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
※本稿は、野村裕之著『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』の一部を引用・編集して作成した記事です。
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「本当の考える力」があるかどうかを見抜く問いとは?
「本当の考える力があるかどうか」
それを見抜くのに最適な問いが論理的思考問題です。
知識や難しい計算は必要とせず、問題文を読んでじっくり考えれば、誰でも答えを出せる。
まさに「じっくり考える力」だけが問われる問題です。
そのため、小学校や中学校の受験問題としても出題されています。
逆転の発想をする力はあるか?
たとえば、こんな問題です。
馬に乗っている2人に、王様がこう言った。
「2人で競争をして、勝った馬の主に宝を与えよう。ただし、後にゴールした方を勝ちとする」
そこで2人は、相手より先にゴールしないよう、のろのろとレースをしていた。
このままでは、いつまでも勝負がつかない。
だが、通りかかった賢者が「あること」を提案した結果、2人はものすごい速度でゴールへ向かっていった。
賢者は何と言ったのだろうか?

ふつうに「速い方を勝ちとする」なら、話が早かったのですが……。
でも、そうは言っていられません。
これはかなり古くからある有名問題をアレンジしたものです。
完全に発想力だけの問題で、思考の柔軟さが求められます。
一緒に考えていきましょう。
本当の勝利条件は?
「後にゴールしたほうが勝ち」
この条件だけを見ると、2人がわざとゆっくり走るのも当然です。
ところが、この問題には見落としやすいポイントがあります。
それは、王様の言葉です。
「勝った馬の主に宝を与える」
王様は、「勝った人」とは言っていません。
勝敗を決めるのは、あくまで馬です。
つまり、本当の勝利条件は、自分ではなく、自分の馬が後からゴールすることなのです。
言い換えれば、「相手の馬が先にゴールすれば勝てる」ということです。
発想を変えてみる
ここまで整理できれば、答えは自然と見えてきます。
2人はお互いの馬を交換してしまえばよいのです。
そうすると、それぞれは相手の馬に乗って走ることになります。
自分が先にゴールする、それはつまり相手の馬が先にゴールすることになります。
つまり、自分の馬を勝たせないためには、全力で走って先にゴールすることが必要となります。
こうして、2人は一転して全速力でゴールを目指すようになったのです。
正解
賢者は「お互いの馬を入れ替えて走ればいい」と言った。
まとめ
この問題のポイントは、「何を満たせば勝ちなのか」を正確に読み取ることでした。
「勝つ必要があるのは人ではなく馬」という条件に着目すると、「馬を入れ替える」という発想へ自然につながります。
難しい問題に出会ったときは、「本当に変えてはいけない条件は何か」を整理してみることが大切です。
その条件さえ守られていれば、それ以外は自由に変えられるかもしれません。
「制約があるほど発想しやすい」と言われるのは、まさにこの考え方によるものです。
新しいアイデアが浮かばないときほど、「絶対に守るべき条件は何か」を見直してみると、意外な解決策が見つかるかもしれません。








