イランの指導部はドナルド・トランプ米大統領との対立において重大な賭けに出た。ホルムズ海峡の支配権を維持することは交渉の余地のない絶対的な一線だという判断だ。世界的な原油流通の重要水路への支配権を主張することで、米国経済に打撃を与える能力こそが、米国とイスラエルによる将来の軍事行動を回避するための最大の交渉カードだとイラン政府は見込んでいる。ガソリン価格とインフレが高止まりする中、イラン政府はトランプ氏が大統領職の行方を左右しかねない迫り来る中間選挙を前に、最終的にイランの条件を受け入れると見ている。ホルムズ海峡の支配を戦略の中心に据えることは、並外れた賭けだ。トランプ氏が全面戦争よりも泥沼化し波乱含みのこう着状態を好むことを見込んでいる。この切り札をこれほど積極的に使うことで、イラン政府は米政府の限界点を見誤り、自国の経済的存続を脅かすリスクを冒している。
イランが全力で守る「ホルムズ海峡の支配」
イラン政府の強硬姿勢は自国経済と近隣諸国との関係を破壊しかねない
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