SNSを開けば、仕事やお金、幸せについて、誰かが出した「答え」が次々と目に飛び込んでくる。そんな時代に、自分だけの「人生の意味」をどう見つければいいのか。『人生の意味――世界のあらゆる一流に教えてもらった105の答え』の著者ジェームズ・ベイリー氏自身も、かつては「いい仕事に就いてお金を稼ぐこと」が大切だと思っていたという。そこから自分なりの答えを見つけた方法とは? (構成:田中裕子、写真:山口真由子)
ジェームズ・ベイリー氏
自分だけの人生の意味をどう見つける?
――SNS時代には「答えらしきもの」が溢れています。さまざまな考えに引っ張られ、かえって「自分ならではの人生の意味」がわからないという人は多いかもしれません。
ジェームズ・ベイリー氏(以下、ベイリー):もはや、インターネットの情報に触れずに生きるのは難しいことです。それでも、「自分にとって何が重要か」を考えることは手放さないでほしいと思います。
やってほしいのは、「人生の中で、定期的に自分が何にやりがいを感じているかを自問自答する。そして、その時々で解を言葉にする」。そして、「以前の答えからどのように変わったかを見比べる」ということです。それが、その瞬間の価値観を映し出すからです。
私の場合、若い頃はいい仕事に就いてお金を稼ぐことが大切だと思っていました。いや、社会に刷り込まれていたと言えるかもしれません。でも、今は自分にとってなによりも旅や冒険が大事だと決めて、それにお金と時間を投じています。
そんなふうに変化したのは、この手紙のプロジェクトを通して、自分がどんな人生を望んでいるかを見極められたからです。都心のオフィスで働くのではなく、世界中を探索し、新しい人たちに出会うことが自分の人生を満たしてくれると確信を持つようになりました。
もともと旅好きだったこともありますが、100人を超える人からの「人生の意味」を受け取ったとき、冒険家たちの話に最も心が躍ったんです。たとえば世界を徒歩で一周したトム・ターシッチの話はたまらなく魅力的に感じられました。
彼ら冒険家の手紙を読むなかで、自分が昔から世界の歴史や芸術、文化が好きだったことを思い出し、旅や冒険をはじめとした「好きなこと」に時間を費やすことが私の人生を輝かすのだと気づいたわけです。ですから最近では、若い頃に好きだったのにやめていたことを――たとえばサッカーを――また始めるようになりました。
「人生は楽しむためにある」ということを思い出す
――無意識に自分の価値観にしていた「社会の答え」を、「自分の答え」に置き換えることができたのですね。
ベイリー:ええ。とはいえ、「好きなこと」がほかの人にも充足を与えるとは限りません。あくまで私の人生の話です。
ただ、往々にして私たちは人生を真面目に捉えすぎてしまいがちだということは意識するといいでしょう。忙しい毎日の中で、「私たちは人生を楽しむためにここにいる」ということを忘れてしまいがちだと。なによりも大切なのは、日々に喜びを感じることなのに。
自分にとって大切な価値観は人生の旅の中で見つけられるでしょうし、子どもの頃に夢中になっていたことも手がかりになるでしょう。まずはこの本を読んで、どの答えに共鳴するかを手がかりにするのもいいかもしれませんね。あなたが「興味深い」「共感できる」と感じた答えを書いている人の背景や生い立ちを調べてみるのも、きっとヒントになるはずです。








