人生の終わりに、本当に大切だったものに気づいても、失った時間は取り戻せない。では、最期まで悔いなく生きるために、私たちは何を大切にすればいいのか。世界中のさまざまな人に「人生の意味」を問い、その答えを集めた書籍『人生の意味――世界のあらゆる一流に教えてもらった105の答え』から、「人生を深く後悔する人」に共通する特徴をひもといていく。(ダイヤモンド社書籍編集局・三浦岳)
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幸福な人も不幸な人も最後は同じ箱へ
老後に「自分の人生は一体何だったのか」と、深い後悔に襲われる人がいる。お金や社会的地位を得たはずなのに、なぜこれほどの虚しさに苛まれるのだろうか。その大きな原因は、世間の価値観にとらわれるあまり、「自分にとって本当に大切なもの」を後回しにしてきたことだ。
死は誰にでも平等に訪れる。
世界のさまざまな背景の人に「生きる意味」を聞いた書籍『人生の意味』の中で、ある先達は、死の絶対的な平等さをチェスにたとえて次のように説く。
人生でたった一つの確実なことは、私たちがいつか必ず死に、すべてをここに置き去りにしていくということです。
私たちは生まれたその瞬間から、死に向かって歩き出します。生も死も自然の摂理です。 死をめざして毎日旅をし、最期の日に終着点に至るのです。
この結末に立ち向かわなくてはならないという点では、誰もが平等です。チェスが終われば最強のキングも最弱のポーンも同じ箱にしまわれます。――『人生の意味』より
死を前にすれば、世間的な勝ち負けなど何の意味も持たなくなる。しかし私たちは、目に見える成功や他者からの承認ばかりを追い求め、本当に大切なものを見失いがちだ。多くの死を見つめてきた緩和ケア医のキャサリン・マニックスは、人生の終盤に真に価値を持つものをこう語る。
この理解に達することが、「いまこの瞬間」のかけがえのなさを認識する、知恵の始まりです。
失われた過去に焦がれたり、不確かな未来を盲信したりする代わりに、いまここにあるものに全神経を集中するときにこそ、真に生きることができるのだと思います。――同書より
いま目の前にあるものの大切さに気づく
人生を後悔する人は、過去への執着や未来の不安に囚われ、「いまここ」にある大切な関係をおろそかにしている。後悔なき人生を送るためには、他人のものさしではなく、自らの内なる声に耳をすませることが不可欠である。過酷な挑戦を乗り越えたランナーのベン・スミスは、心のあり方についてこう語る。
他人の価値観に振り回された瞬間、道を見失ってしまいます。――同書より
他人の期待に応えることに人生を費やしても、最後にその人生を引き受けるのは自分自身だ。どれほど成功し、周囲から認められても、自分が本当に大切にしたかったものを犠牲にしてきたなら、その成功は人生の後悔を埋めてはくれない。
だからこそ、他人のものさしではなく、自らの「心の羅針盤」に従い、目の前の人や「いま」を大切にする。その積み重ねこそが、最期に「この人生でよかった」と思える生き方につながるのだ。








