「老後のために、今から何を準備しておけばいいのか」――そう考えたとき、真っ先に思い浮かぶのは「お金」ではないだろうか。もちろん、貯蓄や年金について考えることは大切だ。しかし、十分なお金があったとしても、それだけで老後の毎日が充実するとは限らない。では、年齢を重ねてから「もっと準備しておけばよかった」と後悔しないために、お金より先に考えておきたいこととは何なのだろうか。話題の書『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』から、そのヒントを紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

【老後】「お金」より先に準備すべきもの・ベスト1Photo: Adobe Stock

お金があるだけでいいのか?

老後に備えるために、今から貯蓄を増やそうと考えている人は多いだろう。

年金だけで生活できるのか。医療費や介護費はどれくらい必要なのか。
将来への不安があるからこそ、お金を準備することはもちろん大切だ。

しかし、いくらお金があっても、それだけで満たされた毎日を送れるとは限らない。
仕事を辞めたあと、自由な時間が増えたときに、自分が何をしたいのかわからなければ、日々をただ消費してしまうことにもなりかねない。

だからこそ、今のうちから少しずつ、自分のために使う時間を取り戻していくことが大切だ。

「限られた時間」のなかで自分の時間を取り戻す

そのヒントになるのが、次の言葉である。

自分が本当に幸せになれることをするのは難しい。なぜなら、たいていの人は幸せを求めてやりたいことをするのに慣れていないし、他人からの理解を得るのも簡単ではないからだ。
しかし、私たちが何をすべきかがわからずにストレスを感じ、時間を「管理」しようとしてつねに忙しくしていることから逆算して考えると、自ずと答えは見えてくる。私たちは、人生の限られた時間のなかで、「自分のための時間」を取り戻すべきだ。

――『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』より

お金は、老後の安心を支えてくれる。
だが、お金そのものが、毎日に楽しみや目的を与えてくれるわけではない。

大切なのは、自由になったあとに何をするかではなく、今のうちから「自分は何をしていると幸せなのか」を知っておくことだ。
人にどう思われるかや、役に立つかどうかだけで選ぶのではなく、自分が心からやりたいと思えることに時間を使ってみよう。

忙しい毎日のなかでは、自分のための時間を後回しにしがちである。
けれど、その時間の積み重ねが、仕事や役割が変わったあとも、自分らしく日々を過ごす土台になる。

老後のために準備すべきなのは、お金だけではない。
今から、自分の時間を少しずつ取り戻していこう。