「定年したら、好きなことをしてのんびり暮らしたい」――そう考えている人は多いだろう。しかし、仕事を辞めて自由な時間が増えたからといって、自然と毎日が充実するわけではない。むしろ、それまで仕事中心の生活を送ってきた人ほど、突然できた時間を持て余してしまうこともある。では、老後になって「やることがない」と困る人には、どんな共通点があるのだろうか。話題の書『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』から、そのヒントを紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

老後に「やることがなくなる人」の共通点・ワースト1Photo: Adobe Stock

仕事以外に熱中できることがあるか?

「定年後は、時間がたっぷりあるから好きなことをすればいい」
そう考えている人は多いかもしれない。

しかし、仕事を辞めてから急に趣味を見つけようとしても、何をすればいいのかわからず、結局はテレビやスマホを眺めて一日が終わる――そんな毎日になりかねない。

老後に「やることがなくなる人」の共通点。
それは、仕事以外に、時間をかけて上達できる何かを持っていないことだ。

趣味は、ただ暇を埋めるためのものではない。自分の手で何かをつくる。少しずつ上達する。ときには仲間と楽しむ。そうした積み重ねが、仕事がなくなったあとにも毎日を前に進める力になる。

上達する楽しみがある趣味を楽しもう

そのヒントになるのが、次の言葉である。

 おばあちゃんっぽい趣味とは、その名の通り、編み物やパンづくり、ガーデニングなど、高齢者が好むような活動のことを指す。
(~中略~)
 おばあちゃんっぽい趣味には、自分の思い通りに何かをすることや、何かを極めることの楽しさもある。本書でも述べてきたように、「人生では、多くのことが自分の思い通りにはならない」という事実を受け入れるのは私たちにとってよいことだ。
 しかしその一方で、十分に自分の思い通りにでき、時間をかけて上達できる何かを持っているのも、とてもよいことである。おばあちゃんっぽい趣味の大半は、これに完全に当てはまる。

――『人生は気づかぬうちにすぎるから。「自分第一」で生きるための時間術』より

仕事をしているあいだは、日々の予定や目標を仕事が与えてくれる。
しかし、定年後は、自分で「何をするか」を選ばなければならない。

だからこそ、趣味は「時間ができたら始めるもの」ではない。
今から少しずつ、自分が夢中になれることや、時間をかけて上達したいことを見つけておくことが大切だ。

編み物でも、料理でも、園芸でも、読書でもいい。自分の手で何かをつくり、少しずつできることが増えていく。その感覚があれば、仕事を辞めたあとも、毎日はただ過ぎていくだけのものにならない。

老後に「やることがなくなる人」にならないために。
まずは、仕事とは関係なく、自分のために続けられる何かを今日から始めてみよう。