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口の堅い交渉相手を前にすると、つい質問を重ねて情報を引き出したくなる。だが、本音を話してもらうために必要なのは、むしろ「黙って待つ」ことかもしれない。相手が自分から口を開きたくなる環境は、姿勢や視線、座る位置からつくることができる。※本稿は、コミュニケーション・トレーナーの荒木シゲル『一瞬で人の心を操るマインド・ハック この「表情」「しぐさ」には、誰も逆らえない!』(三笠書房)の一部を抜粋・編集したものです。
信用される人は「安心感」を
最初につくっている
まずは対面したときの最初の表情。目尻にシワを寄せて、口角を上げた自然な笑顔を作りましょう。そして、声のトーンは弱々しくならないように、はっきりと大きな声で挨拶します。第一印象はその後の会話の流れを大きく左右します。
また会話の途中、特に相手の話を聞くときには、表情を豊かに使ってください。「興味・関心」「熟考」「心配」などの表情を作るだけでも、相手は「この人は自分に関心を持ってくれている」と感じ、期待が高まります(編集部注/(筆者は、眉毛全体を上げる表情を「興味・関心」、眉毛全体を中央寄りに下げて眉間にしわを寄せる表情を「熟考」、眉毛の内側(眉頭)を上げて「ハ」の字にする表情を「心配」と呼んでいる)。
さらに胸を相手に向けてしっかり目を見て話すことで、「私はあなたと向き合う準備ができています」という強いメッセージを伝えることができます。
また、手の位置も重要です。手はつねに相手から見えるように、手のひらを上に向けて腕の内側を見せると、「心を開いていますよ」というサインになります。
手のひらを相手に見せるのは「武器を隠していない」「だまそうとしていない」という非言語的なメッセージです。また腕の内側は人の弱い場所なので、相手に見せることで「攻撃の意思はない」「敵意はない」と安心感を与えることができます。
人間関係やビジネスで成功を収めたいと思ったら、人から信用されるのはファーストステップであり、必須の条件です。どれほど優れた提案やスキルを持っていても、相手から警戒されていては、商談も人間関係も前には進みません。
私は、信用されることとは、相手に「安心感」を与えることだと考えています。誰でも不安を感じる相手に対して、自分の時間、お金、労力といった大切なリソースを預けたいとは思わないでしょう。
そのためには、ただ愛想よく振る舞っているだけでは不十分です。
相手の信用を勝ち取るには、どんなアプローチをすればいいのか?
これから具体的なシチュエーションごとに、効果的なテクニックを紹介します。
ガードが堅い相手への
質問攻めは逆効果になる
目の前に、ガードが堅い交渉相手が座っているとします。
表情は硬く、返答は必要最低限。質問をしても曖昧な言葉でかわされ、「本音は絶対に見せない」という空気を全身にまとっています。
あなたは相手の予算や、他に競合相手がいるのかなどを聞き出し、少しでもよい条件を提示したいと考えています。ところが相手は情報をほとんど出さない。
そんな交渉相手に直面した経験はないでしょうか?
こうした相手は冷静で、警戒心が強く、場をコントロールしようとしています。「不用意に手の内を見せたくない」「主導権を渡したくない」という意識が強く、コミュニケーション自体を最小限に抑えている状態です。







