部下「A案とB案、どちらがいいですか?」→豊田章男の返事が凄すぎてビビったトヨタ自動車会長の豊田章男氏 Photo:JIJI

部下が上司に企画を提案する際、どんなプレゼンをすれば通るのか。2009年にトヨタ自動車社長に就任し、23年から会長を務める豊田章男氏が、26年8月のトヨタ提供の番組『vs豊田章男 supported by 三四郎のオールナイトニッポン0(ZERO)』で判断基準を語った。部下がやりがちな提案の「意外な落とし穴」、上司が「気を付けなくてはいけないこと」とは――。(イトモス研究所所長 小倉健一)

部下から提案を受けた時
豊田章男は何を見ているのか

「今夜は、パスタにする? それともカレーライス?」

 家で晩ごはんを決める時、こんな聞き方をすることがある。そう聞かれれば、私たちはパスタとカレーを比べ始める。昨日は何を食べたか。冷蔵庫に何があるか。子どもはどちらを喜ぶか。作るのに時間がかからないのはどちらか。

 だが、焼き魚でも鍋でもいい。冷蔵庫の残り物でチャーハンを作ってもいいし、疲れているなら総菜を買って帰る手もある。「パスタかカレーか」と聞かれた瞬間、それ以外の選択肢が頭から消えてしまう。

 仕事でも、まったく同じことが起きる。

「A案とB案を用意しました。どちらがいいでしょうか」

 会社員なら、こんな場面を経験したことがあるはずだ。部下は調査し、数字を集め、資料を作り、候補を二つまで絞った。最後の判断だけを上司に渡す。効率がいい。

 ところが、トヨタ自動車会長の豊田章男は、この「A案かB案か」と完成した選択肢だけを示す提案に、疑問を投げかける。

 2026年8月8日配信のニッポン放送のポッドキャスト『vs豊田章男 supported by 三四郎のオールナイトニッポン0(ZERO)』第2回では、宣伝やブランディングを担当する会社員から質問が寄せられた。

「経営陣に対して施策を色々と提案をすることが多いのですが、親父(編集部注:豊田章男氏のこと)は部下から提案を受ける時、どのようなポイントに注目して判断をされていますか」というものだ。

 豊田の答えは面白い。トヨタのような大企業では、相談となるといろいろな選択肢やメニューを作ってくると言う。豊田自身の言葉では、「A定食がいいですか? B定食がいいですか? 選んでいただけますか?」という形だ。しかし、これに対する豊田の答えは、意外なものだった。