「なかなかやる気が出ない…」と自分を責めていませんか? 実は、やる気が出ない原因は「あなたの意志の弱さ」や「性格」のせいではありません。精神医学の視点から紐解くと、日常の意外なところに落とし穴があるのです。なぜ、頑張る人ほど翌日動けなくなるのか? どうすれば自然とスイッチが入るのか? 自分を責めるのはもうやめて、今日からできる「やる気」の本当の仕組みを知り、現状を変えるヒントを見つけましょう。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・斎藤順)
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。

【精神科医が教える】なぜか「やる気が出ない」本当の原因・ワースト3Photo: Adobe Stock

やる気が出ない意外な理由3選

今日はいつものスタイルで、「やる気が出ない意外な理由3選」というテーマでお話しさせていただきます。

「なかなかやる気が出ない」と悩んでいる方はたくさんいらっしゃいます。そうした方の多くは、「自分の考え方が甘いからだ」「自分の性格がダメだからだ」と、自分自身を責めて自己嫌悪に陥ってしまい、そこから前に進めなくなってしまいがちです。

しかし、実はそうではありません。精神医学の観点、そして私なりの観点から、やる気が出ない本当の理由を3つ解説します。

1.体調が悪い(体のコンディションが整っていない)

やる気が出ない最も大きな理由の一つは、「体調が悪い」ということです。

例えば、寝不足であったり、お腹が空いていたり、あるいは風邪をひきかけていたりしませんか? そのような状態では、当然やる気は出ません。やる気というのは、体のコンディションと密接に関わっています。体調がよくて元気な時は自然とやる気が湧いてくるものです。

逆に、ちゃんと睡眠がとれていない、食事がとれておらず空腹である、あるいは体調を崩しかけているといった状態であれば、やる気が出ないのは当たり前なのです。

ですから、「やる気が出ないな」と思った時は、心や性格の問題にするのではなく、まずは「今の体のコンディションは万全だろうか?」と振り返ってみてください。思い当たる節があるなら、まずは体のコンディションを整えることが最優先です。

2.「きりのいいところ」まで頑張りすぎてしまう

2つ目は、「きりのいいところまで頑張ってしまう人」です。実は、こういう人も翌日以降のやる気が出にくくなります。

例えば、本来は18時で仕事を終えるはずが、「あと少しでレポートが終わるから、きりのいいところまでやってしまおう」と19時や20時まで残業してしまう人がいます。しかし、この「プラスもうちょっと」の頑張りによって余分な体力が削られ、疲労が溜まってしまいます。その結果、翌日に疲れが残り、やる気が出なくなってしまうのです。

さらに、前日に「きりのいいところ」まで終わらせてしまうと、翌日はまた「新しいこと」から始めなければなりません。人間は、新しいことに取りかかる時が最も労力と時間を必要とします。私自身、本の原稿を書く際に、1つの原稿を書き終えてしまうと、次は新しい本の構想から始めなければならず、なかなかモチベーションが湧かないことがあります。

逆に、「きりの悪いところ」でスパッと仕事を終えてみてください。体力も残っていますし、翌日起きた時に「何から始めるべきか」が明確になっているため、すぐに作業に取りかかることができます。中途半端な状態で終わっていると「続きをやりたい」という心理が働き、勝手に体が動きやすくなります。

きりの悪いところでも思い切って作業をやめる勇気を持つことが、翌日のやる気につながります。

3.行動する前に「やる気を出そう」としている

最後が今日一番お伝えしたい大事なポイントです。それは、「やる気を出そうとしている人」ほど、やる気が出ないというジレンマに陥るということです。

やる気というものは、何もしていない段階ではなかなか湧いてきません。一度動き始めてから、後からついてくるものです。それなのに、寝転がっていたり、何も手につけていない状態で「やる気が出たらやろう」と考えていると、結局いつまで経っても手につかず終わってしまいます。

ですから、どんなことでも構いません。やる気が出ていなくてもいいので、まずは体を動かし始めましょう。パソコンを立ち上げるだけでもいいのです。少し動くだけで、そのうちに自然とやる気が湧いてきます。

「先にエンジンをかけてしまえば、だんだん温まってくる」という発想の転換が大切です。この発想が逆になっていると、いつまでもやる気が出ないということになってしまいます。

まとめ:やる気が出ない意外な理由

それでは、今回の振り返りです。やる気が出ない意外な理由は以下の3つです。

➊体調が悪い
❷きりのいいところまで頑張ってしまう
➌やる気を出そうとする(動く前にやる気を待っている)

これらのポイントを意識して、ぜひ毎日の生活に役立ててみてください。