人工知能(AI)開発企業の米オープンAIは、自社のAIモデルを利用する企業のデータを保持しないと約束するとともに、製品の安全性向上を図る方針を発表した。競合するアンソロピックの情報保持方針に不満を募らせる顧客を奪う狙いがある。オープンAIは19日、複数回にわたるモデルとのやり取りからパターンや安全上のリスクを検知できる新技術を一部の顧客向けに先行提供していると発表した。やり取りを個別に監視していた従来のAI安全システムから脱却することが狙いだ。従来のシステムでは、顧客データを一部保持しなければ、ツールが適切に使用されているか確認することが困難だった。オープンAIの新たな方針は、アンソロピックが最新モデルの安全性を確保する目的で顧客データを30日間保持するのとは対照的だ。アンソロピックの方針を巡っては、ホワイトハウスのAI顧問でベンチャーキャピタリストのデービッド・サックス氏、マイクロソフトのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)、パランティア・テクノロジーズのアレックス・カープCEOらハイテク業界のリーダーから批判が相次いでいる。批判派は、医療や金融など規制の厳しい分野を中心に、企業側は自社データをAI開発企業が保持していないという確証が必要だと主張してきた。