「今日も一日中働いたのに、仕事が終わらなかった」「忙しくしていたはずなのに、振り返るとあまり進んでいない」。そんな経験はないでしょうか。仕事が終わらないと、「もっと効率よく働かなければ」「時間が足りない」と考えがちです。しかし、問題はもっと気づきにくいところにあるかもしれません。書籍『「今日も仕事が終わらなかった」はなぜ起きるのか? 仕事が3倍速くなる計画・実行・中断の技術』から、仕事の時間を奪っている3つの「隠れたムダ」を紹介します。

「ムダだらけの働き方をしている人」の特徴・3選Photo: Adobe Stock

1.作業しながら「次に何をするか」を考えている

1つ目は、「手戻り」が多いことです。「企画書を作ろう」といきなり手を動かしたものの、途中で「そもそも、この構成でいいのか?」と考え直す。「あの資料も必要だった」と気づいて探し始める。そして、場合によっては最初からやり直す。一見すると、考えながら丁寧に仕事を進めているように見えます。

しかし、実際には「考える→手を動かす→また考える」を繰り返しているため、そのたびに作業が止まっています。原因は、仕事を始める前に「何を、どの順番でやれば終わるのか」が決まっていないことです

2.「マルチタスク=仕事ができる」と思っている

2つ目は、「切り替え」が多いことです。資料を作っていたらメールが届き、返信したらチャットが来て、その途中で別の仕事を思い出す。こうして次々と仕事を切り替えていると、とても忙しく働いている感覚があります。しかし、そのたびに集中は途切れています。さらに、外からの割り込みだけが切り替えではありません。作業中に「これで合っているかな?」「次は何をすればいいんだっけ?」と考えることも、手を動かす状態から判断する状態への切り替えです。

「忙しい」と「仕事が進んでいる」は、違います。

3.昨日考えたことを、今日また考えている

3つ目は、一度考えたことを忘れ、もう一度考え直していることです。昨日の仕事を再開して、「なんでこの方向にしたんだっけ?」「何かいいアイデアを思いついたはずだけど……」と考え直した経験はないでしょうか。

これは単なる物忘れではありません。仕事を中断するときに、「そのとき何を考えていたか」を保存していないことが原因です。作業中は、その仕事について最も深く考えている瞬間です。しかし、そこで生まれたアイデアや気づき、次にやるべきことを残さず仕事を中断すると、未来の自分はそこまでの思考を再現しなければなりません。これでは、過去の「頭のいい自分」を毎回捨てているようなものです。

「頑張っているのに終わらない」には理由がある

この3つが厄介なのは、どれも本人には「仕事をしている」ように見えることです。

書籍『「今日も仕事が終わらなかった」はなぜ起きるのか?』には、こんな説明があります。

「これら3つのムダに共通するのは、『隠れている』ということです。手戻りは『考えながら進めている』ように見えます。切り替えは『マルチタスクで効率的』に見えます。考え直しは『しっかり検討している』ように見えます。しかし実際には、これらはすべて効率を下げるムダなのです。」

もし、あなたの仕事が遅いとしたら、この3つのどれかのムダが隠れているかもしれません。