日本が誇る高級牛肉「和牛」について語る際、つい詩的な表現を用いてしまいがちだ。 和牛を輸入する酒井純平氏は、和牛について尋ねられると、意図せず英語の音節で俳句のようなリズムを作って答えた。「It has a tender / texture, so you don’t really / need to chew the meat.(柔らかい食感だから、肉をかむ必要はあまりない)」。直火焼きの専門家で肉料理本「Prime Cuts」の著者であるジェス・プライルズ氏も、「和牛にはバターのような濃厚さがあり、舌の上でいとも簡単に溶けていく」と叙情的な表現で語った。和牛という言葉は「日本の牛」を意味するが、この牛肉は黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種という4種の牛の品種のみから生産される。その肉はよく雪の結晶にたとえられる。これは脂肪が織りなす複雑な霜降り模様や、口の中で溶けていくような食感によるものだ。