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*本記事はきんざいOnlineからの転載です。
再生支援は延命でなく資源の再配置
経営改善が難しい企業を、ただ存続させることは地域経済の利益にならない。売上げや利益が伸びず、投資余力も乏しい企業が長くその地域に残れば、人的資源を中心とした経営資源が非効率に費消されてしまうからだ。
地域経済は、個社の存続数だけで成長するのではない。地域経済の持続的な成長は、将来性のある事業へ経営資源が移り、産業構造が少しずつ組み替わることで生まれる。経営難企業への支援方法はその企業の債務区分(要注意、破綻懸念等)によって多種あるが、ここでは経営資源の移転を伴う事業再生型M&Aの活躍可能性を論じたい。
再生型M&Aは、弱った企業を切り捨てる仕組みではなく、事業価値が残っているうちに承継先へバトンをつなぎ、雇用や技術、サプライチェーン等を地域に残すための手段である。これは単なる出口戦略ではなく、地域の成長力を維持向上させるための再配置とも考えられる。
中小企業庁や中小企業基盤整備機構の再生支援の考え方でも、再生支援は清算の回避だけではなく、事業の持続可能性を高めるための選択肢として位置付けられており、再生型M&A促進はこれからの中小企業施策の重要な一つとして掲げられている。
ここで重要なのは「企業」を生かすこと自体を目的化しないことである。生かすべきは法人格ではなく、地域に必要な事業機能である。そこを見誤ると、支援は延命措置になり、かえって地域全体の新陳代謝を阻害することになってしまう。再生型M&Aは、その誤りを正す実務的な選択肢といえる。







