『カラスヤサトシの終活レボリューション』(c)カラスヤサトシ/鎌倉新書
葬儀や終活ビジネスの最前線、伝統から最新テクノロジーまでエンディング業界の今を伝える専門情報誌『月刊終活』(鎌倉新書)に連載されている『カラスヤサトシの終活レボリューション』(漫画/カラスヤサトシ)。今回は、その第10話『お仏壇 is not dead』のエピソードを紹介していこう。(ライター 有馬ゆえ)
亡くなる人は増えているのに…
仏壇・仏具店の販売額が約3割減ったワケ
経済産業省と総務省が共同で実施する「経済センサス活動調査」によれば、2014年から2021年の7年間で、宗教用具小売業 (仏壇・仏具小売業)の年間商品販売額は1639億4200万円から1184億9600万円に減少。日本国内の年間死亡者数が増加する一方、市場は確実に縮小しており、事業所数も3004カ所から1631カ所へと半減している。
江戸時代以降、家庭内での先祖供養の中心的な存在として広まった仏壇は、第二次世界大戦後の復興期に、失われた伝統や家族の絆を取り戻そうという風潮の中、「先祖供養を通じた精神的なよりどころとなる装置」として普及した。
さらに高度経済成長期に、仏壇市場は黄金期迎える。技術革新の波により手頃な価格帯の仏壇が大量生産可能になったことなどから、「金仏壇」「唐木仏壇」といった伝統的な仏壇の需要が高まっていったのだ。
しかしその後、仏壇市場は縮小傾向に傾いていく。背景にあるのは、仏壇市場における“主力商品”の変化だ。かつては主流であった商品の需要は著しく減少し、代わりに「モダン仏壇」「家具調仏壇」と呼ばれる小型で現代的なデザインの仏壇が伸長。近年では、個人が故人をしのぶ手元供養のようなパーソナルな供養の形も広まっている。
では、なぜ人々は小型で現代的な仏壇を求めるようになったのだろうか? その理由のひとつが、住環境の変化だ。現代の住宅、特にマンションなどの集合住宅では、和室や床の間、仏間がない場合が多く、そもそも大型仏壇を設置するスペースを確保しにくいのである。
核家族化、単身世帯の増加が進んだことで、先祖代々の仏壇を継承するという意識や慣習が薄れ、特定の宗派への帰属意識が弱まる“宗教離れ”が起きていることも一因だろう。
さらに近年、少子化や一人暮らしの高齢者が増加し、「次の代に受け継ぐことができない」という理由で仏壇を持たない選択をする人々も増えつつある。
平均年齢は30代!
仏壇工場の様子をマンガでレポート!
漫画家のカラスヤサトシ氏は、2025年11月27日、徳島県板野郡にある森正株式会社の仏壇工場を訪問した。
徳島県は全国的に見ても仏壇の生産が盛んで、特に伝統的仏壇である「唐木仏壇」の産地のひとつとして知られている。1967年創業の森正は、その伝統を重んじながらも革新的な取り組みをしている仏壇メーカーだ。
取材当日の印象を、カラスヤ氏はこう語る。
「仏壇工場は、機械化されたラインでも意外と職人さんの手が入っていて驚きました。製造部門のスタッフさんは平均年齢が30代と若く、女性も多かったですね。地元採用の方が多く、地域における雇用の重要な受け皿にもなっているそうです」
同社のショールームには2000万円を超える“超高級仏壇”も展示されていたという森正株式会社。その仏壇工場の様子は、「カラスヤサトシの終活レボリューション」でチェック!
総務省統計局「経済センサス」
https://www.stat.go.jp/data/e-census/index.html
『カラスヤサトシの終活レボリューション』(c)カラスヤサトシ/鎌倉新書
『カラスヤサトシの終活レボリューション』(c)カラスヤサトシ/鎌倉新書






