水中から陸上へと生き場を広げた生物たち。地球上で最も新しく進化してきた「羊膜類」は、乾燥や衝撃から胚を守る特殊な薄い膜を獲得したことで、危険な陸上での繁殖を可能にした。恐竜の親戚である爬虫類について『アメリカの中学生が学んでいる 14歳からの生物学』から解説する。(ダイヤモンド編集局)
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陸上進出を可能にした「羊膜」と保護の仕組み
羊膜類は爬虫類・鳥類・哺乳類からなり、地球上でもっとも新しく進化したグループである。
この名称は、外部環境から胚を守る、羊膜と呼ばれる薄い膜を持っていることに由来する。
羊膜の内側を満たす羊水が、衝撃や外力によるダメージから胚を保護している。
このように適応したおかげで、水中よりも変化が大きく危険な陸上でも子が生まれることができる。
羊膜類のうち爬虫類や鳥類の胚は、さらに卵殻によって守られている。
ヒトなどの哺乳類の胚は、代わりに子宮によって守られている。
環境に応じた「体温調節」の多様性
羊膜類の中でも種によって大きく異なるのが、身体活動を左右する体温である。
多くの種は自らで体温を一定範囲内に調節できるが、一部の種は外部の熱源を必要とする。
体温を保つために、太陽光など外部の熱源を必要とする動物を、変温動物という。
ほとんどの爬虫類は変温動物である。
自らで体温調節できる動物を、恒温動物という。
すべての鳥類と哺乳類は恒温動物である。
恐竜の親戚たちと多様な食性
現代の爬虫類は恐竜の親戚である。
恐竜は現代の爬虫類と同じく、身体の形や大きさがさまざまで、卵を産み、植食性・肉食性・雑食性のいずれの種もいた。
植食性とは、植物のみを食べることで、肉食性は肉のみを食べること、雑食性は植物と肉の両方を食べることを意味する。
爬虫類の戦略
爬虫類は、ケラチンと呼ばれる堅いタンパク質でできたうろこを持っている。
うろこのおかげで体内の水分と熱が逃げにくく、またうろこが柔軟なために身体を動かすことができる。
ケラチンはヒトの毛や爪を作っているのと同じタンパク質である。
爬虫類は成長すると脱皮してうろこを脱ぎ捨て、新たなうろこを成長させる。
うろこを脱ぎ捨てた状態は無防備なため、物陰に隠れて脱皮し、うろこが成長してから外に出てくる。
一部の爬虫類は小動物の捕食者で、多くの昆虫および、ネズミやリスなどの齧歯類を餌にする。
鋭い歯と高い視力が狩りに役立っている。



