インバウンドに浮かれてはいけない
超高齢化社会×観光立国を示そう
翻って高齢者の旅行の活性化は、インバウンドばかりに目を向けがちな観光地にとって重要だ。例えば神社仏閣や温泉など、言語対応や文化・習慣の違いからインバウンド受け入れに一定の対応が求められる観光地では、日本人シニアを取り逃しては先細りするだけだ。
一例として伊勢志摩エリアは、伊勢神宮や鳥羽水族館、賢島などの観光地を抱えながらも、全観光客数に占めるインバウンドの割合は2%程度とかなり少ない。まだまだ日本人、とりわけシニア層は「大切なお客様」である。
そもそも高齢化は日本だけでなく、韓国や台湾、香港、シンガポールも日本と似た少子高齢社会に突入している。中国は急激に高齢化と人口減少が進んでいる。タイの合計特殊出生率は、実は日本よりも低い。
今は円安効果でインバウンドが押し寄せているが、いつこの波が変わるとも限らない。国内旅行人口の減少をインバウンドで補うのに依存していては、いつか必ずボロが出るだろう。
むしろ世界に先駆けて超高齢化社会×観光立国の手本を示すことこそ、日本がさらに魅力的な国へと成長するのではないか。インバウンドで賑わう観光地や施設を含めて、シニア誘客の活性化に今一度取り組む価値があると考える。
【参考文献】
「70代旅行控え×60代『家計・ペット・介護』 — 二極化2024-2026で国内宿泊が変わる4つの構造」ホテルバンク、2026年6月22日
「若年層に広がる「旅行への関心の縮小」と、高齢者層を直撃する「新たな阻害要因」。データで見る旅行意識の変化。[Vol.532]」一般社団法人日本交通公社川村竜之介、2025年10月8日
「国内旅行にさえ「行きたくない」人が半数近くに…日本人はなぜ観光しなくなったのか」山口誠、現代ビジネス、2026年6月18日
『観光ビジネス』内藤英賢著(クロスメディア・パブリッシング)
「70代旅行控え×60代『家計・ペット・介護』 — 二極化2024-2026で国内宿泊が変わる4つの構造」ホテルバンク、2026年6月22日
「若年層に広がる「旅行への関心の縮小」と、高齢者層を直撃する「新たな阻害要因」。データで見る旅行意識の変化。[Vol.532]」一般社団法人日本交通公社川村竜之介、2025年10月8日
「国内旅行にさえ「行きたくない」人が半数近くに…日本人はなぜ観光しなくなったのか」山口誠、現代ビジネス、2026年6月18日
『観光ビジネス』内藤英賢著(クロスメディア・パブリッシング)







