「みんなで議論して、みんなで決めればいいね」という日本的采配は、意見が出にくくなって、じつは民主的ではないのかもしれません。そういった状況で「同僚の意見に流される行動」をとっても、本人の責任ではないですね。

有能でない上司には
「よいしょ」が効く

 ちやほやされてうれしくなっている上司は、威厳のある命令を部下にくだすことが難しくなります。どうしても部下に対してお願いモードになりがちになるのです。

 このあたりのあんばいがわかっている社員は、上司の操縦に長けた社員です。

 有能な上司が来たら、感謝し尊敬することで、上司にもっと気持ちよく働いてもらえます。部下は、上司の指導のもとでスキルも身につくでしょう。

 有能でない上司が来たら、すかさず「よいしょ」して、気持ちよくなってもらいましょう。

 有能でない上司は、自分の無能さを隠すために威厳を見せつけ、部下に命令しがちですので、まずは「その必要はない」と思わせるのが、穏当な操縦法です。理不尽な要求も減らす効果があります。

 ただ、操縦のために上司をちやほやしていると、その行為が「上司にとり入っている」と周りから見られ、結果的におだてることを控えてしまうことになりがちです。

 そうした場合は、「上司の操縦のため」という暗黙の合意を職場で事前にとりつけておくことが必要ですね。

 とかく「ちやほや」には、否定的なイメージがつきまといますが、以上のように、職場での貢献格差や上下関係の支配・服従に伴う問題を緩和する効果があります。

 もし、あなたがちやほやされるのであれば、あなたに能力があるか地位があるかのどちらか、または両方なので、ちやほやされてうれしがっていれば職場は平和なのです。

「社員は忖度せよ」と
職場は暗に求めている

 私たちは、「上司の思いを察して先回りして仕事をすれば、その上司に気に入られて昇給や昇進が早まるだろう」という動機から忖度します。

 一方で、上司が困ったことにならないように、またそれによって職場全体の不利益にならないように、という忖度も起きます。この忖度は、一見厚い忠誠心の表れのように見えますが、不祥事隠しの元凶になっています。