ついつい食べ過ぎてしまう「食欲の秋」。炊き立てのホカホカご飯は格別だが、健康やダイエットを意識するなら実は「冷やご飯」がおすすめ。一度冷ますことで、糖質の一部が食物繊維に似た働きを持つ成分へと変化するという。管理栄養士の星穂奈美さんに教えてもらった。
(本稿は書籍『疲れやすいオトナ女子を救う あなたの食習慣を変える100の提案』を一部抜粋・加筆し編集したものです)
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冷やご飯に含まれる「レジスタントスターチ」とは?
米の主成分であるデンプンは、加熱調理されることで消化吸収されやすい状態になります。その後、冷めていく過程で、デンプンの一部が再結晶化し、消化されにくい形へと変化します。これが「レジスタントスターチ(難消化性デンプン)」と呼ばれる成分です。
通常、デンプンは小腸で消化され、糖として吸収されますが、レジスタントスターチは小腸で消化されず、大腸まで届くという生理機能を持ちます。このことから、食物繊維の一種として扱われることもあります。
レジスタントスターチがもたらす健康効果
レジスタントスターチが増えた冷やご飯を食べることで期待できる主なメリットは、次の3点です。
●血糖値の急な上昇を抑える
→レジスタントスターチを多く含む冷やご飯は、消化・吸収が緩やかなため、食後血糖値の急激な上昇を抑える効果が期待できます。血糖値の急上昇を防ぐことは、インスリンの過剰な分泌を抑え、脂肪の蓄積を防ぐことにもつながります。
●腸内環境を整える
→小腸で消化されずに大腸に届き、短鎖脂肪酸(※1)を生成すると言われ、腸内で善玉菌を増やすことで腸内環境を整える点も注目されています。
●満腹感が長続きし、食べ過ぎを防ぐ
→消化吸収のスピードが遅いため腹持ちがよく、満腹感が続くと言われます。食後の空腹感を抑えて間食を減らすサポートをしてくれます。
※1:腸内細菌が食物繊維やオリゴ糖を分解・発酵することで作られる有機酸。便通改善や肝臓での脂肪の合成を抑えるなど、整腸作用以外の働きにも注目されている。
レジスタントスターチは冷やご飯以外にも
このレジスタントスターチの特徴は、前述したように「冷めると増える」こと。炊き立てのご飯よりも、冷ましたご飯のほうが含有量が多くなり、さらに一度冷ました後に温めなおしてもあまり減らないという性質があります。
そしてこれは、ご飯に限った話ではありません。
例えばジャガイモ。ジャガイモにもデンプンが多く含まれていますが、出来立ての肉じゃがを食べるよりもポテトサラダのように、ジャガイモを一度加熱して冷ましてから調理、食べる料理のほうがレジスタントスターチが多くなるのです。
*参考:『レジスタントスターチの栄養・生理機能(海老原清)』「日本調理科学会誌 Vol. 47,No. 1,49~52」一般社団法人日本調理科学会 2014






