合成麻薬「フェンタニル」の原料を手掛ける中国のメーカーが、米国で大きな利益を生む新たな市場を見出した。ペプチドだ。販売業者の広告や、製品の暗号資産決済を追跡する企業によると、麻薬カルテルにフェンタニルの前駆体を供給してきた中国の化学メーカーが、米国などで広がるペプチドブームに乗じ、日焼け効果や組織修復、減量を助けるとうたう未規制の物質を相次いで販売している。これらのメーカーの一部は、世界的なフェンタニル取引に関与したとして米国で起訴されている。だが、高品質な原料と厳格な品質管理を強調する広告からは、消費者がその事実を知ることはできない。分析会社の一つであるTRMラボは、フェンタニルの前駆体を販売してきた200社以上を追跡してきた。TRMによると、そのうち少なくとも50社が現在ペプチドを販売しており、その数はここ数カ月で増加している。同社が追跡した暗号資産決済のデータに基づくと、これらの企業から製品を購入しているのは米国内と海外の双方の買い手だ。