BYD・ラッコ 価格/214万5000~249万7000円 Photo by Koujjirou Yokota
ラッコは「未来の軽を、ちょっとお先に。」をキャッチコピーに上陸したBEV。魅力は先進技術とユーティリティの融合。専用設計の“X-PACK(充放電一体型構造)”と“CTB(セル・トゥ・ボディ)”により高効率と強靭さを追求し、販売主力の300シリーズは345kmの充電航続距離(WLTCモード)を実現した。両側電動スライドドアなど装備は充実しており車両保証は6年/15万km。まさに話題満載のニューカマーだ。
「軽自動車の中で
一番いいクルマを提供したい」というコンセプト
海外メーカーとして「初」となる、日本の軽自動車規格に準拠した専用設計のBEV、ラッコ(RACCO)がいよいよ発売された。
まず、BYDがこのクルマを開発した理由を説明しておこう。日本で1年間に販売される軽自動車は約130万台、うち約65万台はスーパートールワゴンであり、スライドドアの付いた車型になる。
一方で、軽の乗用EVは250万円くらいの価格帯で、約2万台の市場規模。スーパートールの用意はない(N-BOXのBEVは2028年に登場予定)。BYDはそこに着目した。ラッコは軽自動車の中心になっているスーパートールという車型でBEVを検討しているユーザーに向けたモデル。エンジン車を含め、「軽自動車の中で一番いいクルマを提供したい」というコンセプトから生まれた。BYDの目標は“日本市場で本当に価値のあるEVの創造”だった。
ラッコは既存車両の流用ではなく商品企画/車両構造/システム設計をゼロから日本ベストに開発したオールニューモデル。日本全国での綿密な調査を通じ、軽自動車が人々の暮らしに寄り添うパートナーであると認識し、20年以上の蓄積を持つEV技術を結集してラッコを開発した。開発陣の主体は若手の中国人エンジニアで、日本側はアドバイスしただけだという。
車両の中核をなすのが、5年をかけて開発された“X-PACK(充放電一体型構造)”と“CTB(セル・トゥ・ボディ)”技術だ。これにより配電・電源・電子制御部品をバッテリーパック内に高度に統合し、車体構造の一部として設計することで、従来のCTP構造に比べバッテリー搭載効率を73%向上させた。また、ねじり剛性34%向上、77mmの低重心化、システム効率90%超を達成している。







